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エンデュアランス号漂流記 中公文庫
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エンデュアランス号漂流記 中公文庫

アーネスト・シャクルトン(著者), 木村義昌(訳者), 谷口善也(訳者)

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エンデュアランス号漂流記 中公文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社/
発売年月日 2003/06/25
JAN 9784122042254

エンデュアランス号漂流記

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商品レビュー

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2010/05/28

1914年、すなわち…

1914年、すなわち第一次世界大戦が始まった年に実施された、南極横断探検行を実施した著者による記録。 探検は氷海中で船が破壊・沈没したため調査隊は上陸前に遭難したが、22ヶ月の耐乏生活の後、ウェッデル海を進んだ本隊は全員、ロス海を進んだ支隊は3名の死亡者を除き生還した。文章は淡々...

1914年、すなわち第一次世界大戦が始まった年に実施された、南極横断探検行を実施した著者による記録。 探検は氷海中で船が破壊・沈没したため調査隊は上陸前に遭難したが、22ヶ月の耐乏生活の後、ウェッデル海を進んだ本隊は全員、ロス海を進んだ支隊は3名の死亡者を除き生還した。文章は淡々としているが、苛酷な条件下で希望を失わず、冷静な判断で氷海や荒れ狂う海を渡り氷河を越えてゆく姿には、圧倒的な迫力をうける。本書は抄訳であることと、訳がやや古く言い回しがちょっと古い(シャチがサカマタ

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2010/05/28

奇跡の生還を果したノ…

奇跡の生還を果したノンフィクション大漂流記。子供たちに是非読ませたい。

文庫OFF

2024/09/29

5年くらい前に図書館から借りてきて、忙しかったのかあまり興味が持てなかったのか覚えていないが、読みきれなかった本。また読もう!と突然思い出して読むに至る。 イギリスのアーネスト・シャクルトンを隊長とした28名が、エンデュアランス号で南極大陸横断を試みる。 しかし、ウエッデル海の...

5年くらい前に図書館から借りてきて、忙しかったのかあまり興味が持てなかったのか覚えていないが、読みきれなかった本。また読もう!と突然思い出して読むに至る。 イギリスのアーネスト・シャクルトンを隊長とした28名が、エンデュアランス号で南極大陸横断を試みる。 しかし、ウエッデル海の魔氷の虜となり、エンデュアランス号は氷によってつぶされる。脱出したのはいいが、浮氷にのって何ヶ月も漂流を余儀なくされる。結局、その浮氷も割れ始めたので、ボートで極寒の海に漕ぎ出し、なんとか無人島へ全員漂着。 その後、助けを求めるため、22名を残してシャクルトンを含む6名はまたさらに極寒の海へ漕ぎ出して行くのであった。有り合わせの材料で補強した船に乗って、800マイル先の島を目指したのである。 私はこの困難を想像することしかできない。だけど、荒れ狂う天気、凍傷、口の渇き、氷点下の極寒、水問題、常に衣服や寝床も全て濡れている状況、食糧、燃料の確保、不安感、疲労…こんな幾重もの苦難を突きつけられるこの漂流を何度も何度も想像しては、こんなにも生ぬるいものではないなと想像を取り消して読み、また想像しては読みという感じだった。結局、海のことすら全然知らない私がこの漂流記の困難を理解したとは到底思えない。だけど、このシャクルトンを代表とする隊員が最終的に次々に救出される場面は、本当に嬉しくて胸がいっぱいになったのである。そのくらい、ハラハラドキドキの漂流記だった。 この漂流記はシャクルトンの日記である。淡々と出来事や天気、食事の内容などが書かれている。個人の内面を語る記述はほとんどない。しかし、この日記からはシャクルトンの優れた人間性、人望の厚さが滲み出ていると言って良い。常に前を向き、希望を忘れずに、1人も絶対見捨てない信義、友情の深さ、不屈の精神を感じさせる。実際に、隊員たちもシャクルトンに親しみと敬愛を感じていた様子。 判断力にも優れている。漂流しながらどこの島を目指すかなどの判断はもちろんのこと、隊員それぞれの個性や強み弱みにも配慮している。 例えば漂着した無人島からさらに800マイル先の島に乗り出す時、無人島に残しておいてはいけないと思う隊員を、敢えて乗り出すメンバーに入れている。このメンバーを無人島に残すことで残るメンバーの気が滅入ることを恐れてのことである。 もし、残していたら…無人島に残されたメンバー全体に気の滅入りが伝染し、気持ちで負けてしまい、全員元気に生還は叶わなかったかもしれない。 結局、この残されたメンバーは無人島で4ヶ月半もの間救助を待っていたが、その間、ほとんどのメンバーが精神の健康を保ち、読書や議論を交わすなどして、人間らしさを失うことはなかった。残されたメンバーのリーダーであるワイルドも、かなりの人格者だったらしく、ワイルドによるところも大きかったようである。 シャクルトンの漂流日記に、食事の記述がよく出てくる。どんな困難な状況でも、3食をきちんと摂っている。荒れ狂う海に投げ出さらながら進んでいるボートの上でも、暖かいミルクやスープを用意しているのが、単純にめちゃくちゃすごいと思った。(ボートにある寝床や服がべちゃべちゃであるにも関わらず) 極寒の地での温かな食事やミルクがどれだけ彼らを励ましたことか。そして、どんなに大変なことを成すにも、規則正しい食事が本当に大切なのだという基本的なことに改めて気付かされた。

Posted by ブクログ

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