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デウスの棄て児
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館/ |
発売年月日 | 2003/06/17 |
JAN | 9784093861212 |
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デウスの棄て児
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商品レビュー
3.6
36件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
神とは何か、信仰とは何か、生きるとは何か・・・・・・・ 基本的な史実に乗っ取り、かつ嶽本野ばらさんの独創性、信仰観念が凝縮された「天草四郎」が登場するのが、この本です。嶽本野ばらさん作品特有のお洋服の名前や、ファッションについての言及が少ないのも、本作の特徴だと言えます。ですが、やはり物語根本の儚さ、四郎の両性的な美しさ、憎悪や煩悶の中で描き出される機微な心理描写、圧倒的静かなドラマチックな展開などは、他の著作にも通底する所があります。 自分はこの所謂「島原・天草一揆」についての知識は疎いものの、野ばらさんの他の著作にもたまに登場する「切支丹」というワードと、天草四郎の起こした一連の乱の繋がりに、何か厳かなものを感じていました。(そう言えば、野ばらさんの処女作である『世界の終わりという名の雑貨店』の中でもやはり、隠れキリシタン弾圧等で知られる津和野についての言及がありましたね)本作では、そんな切支丹の殉教の真意が書かれていたようにも見え、成程と納得した半面、やはり最後の結末にはやるせなさも感じてしまいます。それは、単に私が持つ基督教への信仰心が云々とか、そういう問題ではないのでしょう。しかし、基督教を信仰し、デウスを讃え、オラショを歌い、何よりも敬虔で愚鈍に、凄惨な迫害の中で棄教を選ぶことなく、「人」として生きた信者たちには、僭越ながら、ものすごく美しく静謐な輝きを感じました。ですから比較的すぐにこの本を読み終えた私は、成程、嶽本野ばらさんの作品に通底する「信仰」がこの本にあるのだな、して、私はその美しい心に、揺さぶられるほどにひどく感動しているのだな、そう思いながらこの本を閉じ、見たこともやったこともない祈りというものに、ひどく懐かしい気持ちになるのでした。 『違う。違うのだ、トシ。何処までそなたは痴れ者なのだ。こんなものを踏んでも、こんなものに唾しても、何も変わらぬのだ。まだ解からぬのか、天主というものの意地の悪さを。信仰というもののくだらなさを。私は、皆の為に敢えて罪を背負い、ここで天主に背いている訳ではないのだ。天主などという訳の分らぬものに誑かされているそなた達、その姿形もないものの為に命を投げ出そうというそなた達に、生きて欲しいのだ。尊きは私ではない、天主でもない。尊きはそなた達なのだ、トシ。尊きそなた達が生きずしてどうする。』(本文より)
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中学生の時に大好きだった本。 何度か読み返して読書感想文を書いた思い出がある。天草四郎時貞を魅力的に描いている。最後の結末が悲しかった。
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天草四郎が異能力者という設定の物語。アヘン中毒になった母と小ざかしい父の間に埋めれた彼がトシをはじめとする信者達と共に戦を戦うというストーリー。文章が読みやすくすらすら読めた。
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