認知療法でうつ病が治った 優しい人ほどうつになる

高田明和(著者)

• 販売会社／発売会社: リヨン社/二見書房
• 発売年月日: 2003/02/10
• JAN: 9784576030173

商品レビュー

2004/11/27

　　タイトルどおり、うつ病と認知療法に関する本。
　　筆者の高田明和氏は大学名誉教授で著作も本当に多い。
　　認知療法の実践方法に関する知識を期待したのだが、後半３分の１くらいに簡潔に書かれているのみだった（適切な内容だが）。
　　この本の論旨は、「うつ病は考え方から起こる病気であり、考え方がうつ的な感情を生み出す。薬物療法は一時的には効果があるが、考え方を変えない限り再発する。考え方を変えるのが認知療法である」といったところ。
　前半のうつ病についての知識はどの本にも書かれていることだった。
　　抗うつ薬の項目ではセロトニンなどの脳内物質を調整するのが抗うつ薬で、という普通の医学的知識が述べられ、しかしながら薬が本当に有効かどうかはわからない、そして「もっとも重要な治療法は、あなた自身が元気になろうという意欲」と言い切ってしまう。
　　精神疾患の治療が精神論や宗教と紙一重である事実を垣間見た気分だ。
　　なおりたいから認知療法のやり方を知りたかったので目的は達成されました。