![ダンテの遺稿 ハヤカワ・ノヴェルズ](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001266/0012664384LL.jpg)
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ダンテの遺稿 ハヤカワ・ノヴェルズ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房/ |
発売年月日 | 2003/10/31 |
JAN | 9784152085252 |
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ダンテの遺稿
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ダンテの遺稿
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商品レビュー
2.5
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※このレビューにはネタバレを含みます
バチカンの秘められた図書室から発見された、ダンテ自身の筆になる『神曲』原稿。それを巡る作家とギャングスタたちの現代物語と、ダンテ自身の幼年時代から詩人としての学びの時代、そして彼の許嫁ジェンマ・ドナーティをも描く中世の物語。 モザイク状に、交互に語られる現代と中世の物語から浮かび上がる、二人の作家/詩人の魂の形── と書くと格好いいが、いわゆる娯楽小説として読むには全く適さない。実際評価は星2である。 第一に、文章が読みにくい。 ひと段落がとにかく長い。 上下2段組みA5本で3ページ近くもある部分もあった。 まず現代篇では、話者が誰なのか把握しづらい。 ていうか唐突に挿入されるキャラクターの回想が、全く意味のない内容に感じられる。ギャングのエロ話やら昔話だから、という理由だけではない。 それを読者に提示して、キャラクターの形を理解させるのが目的であるはずなのだが、私にはキャラクターとは別個の誰かの過去が挿入された感を持った。ジェイムズ・エルロイのような、乾いた文体の表面をなぞった印象が否めない。 次に中世篇は、文体が冗長で装飾過剰。暗喩と直喩をちりばめ、内容を把握するため、修辞で飾り立てた文を何回か読み返す必要がある。 作者はダンテの詩文に敬意を表したのだろう、と推察される。ラテン語、通俗イタリア語、ヘブライ語にまで手を伸ばした衒学趣味は面白い。(そのせいで日本語版はフリガナだらけになっている) オタクとしてはこの試みは面白いと感じられる。だが、研究者でもあるのなら、巻末に関連資料の一つや二つは挙げて欲しかった。 『解りやすさ』を優先した現代通俗小説に慣れた身には、歯ごたえがあり過ぎで、英語で読む気にもなれない。 これが理由で、まず星を3にした。 「村上春樹の作品から、脳内述懐とエロと食事を抜いたらA4数枚に収まる」 と言われる。 本作もそのノリで、文中に出てくる関連情報が大半無視して良い。 読者はまず、この章が現代篇なのか中世篇なのか、話者は誰なのか、そこを把握するのに時間がかかる。 そのうえで物語の進行を知るには、余計な関連情報をすっ飛ばして斜め読みするのが最適だった。 序盤に出てきたギャングの殺し屋や、ギャングの親玉はあっさり作家に殺され、「えっ」というくらい簡単に退場。 ダンテ手稿を発見した司祭は、詩人の精神を持った穏やかな人物であることが描写される。ところが、それも次の登場時、ギャングに撃たれて使用人ともどもサクッと死亡する。その場面では詩も何もでてこない。……これでは何のために司祭の過去を描写したのか。そこが分からない。 かと思えば、途中で作家が過去の出版を回想するついでに思い出した『謎の人物(メフィストフェレスになぞらえられる)』のお蔭で、作家は別の名前と大金を手に入れ、若い美女と一緒になるというオチがつく。 作品内に、作者の分身そのもの、『同名の作家』を登場させるのは、まぁ良しとしよう。 だが、その作家の語る出版論だの文学論だのがほんと、どーでもいい情報として登場し、話の本筋にはまっったくかすりもしないのはいただけない。 どこにどう伏線が巡らされて、どうやってそれを回収してるんだ……? というかこれを伏線と言い張るか……? 本作を映画脚本として持ち込まれたら、まずもって却下する内容で、読者の興味を削ぐ余計な部分ばかりだ、と断ずるだろう。 文学が読みたいなら、もっと他のいい作家が居る。 通俗小説でも、本作同様の衒学趣味、あるいは現代の固有名詞を多用する作家がいる。 『ダ・ビンチ・コード』を書いたダン・ブラウン、『ミッドナイト・ブルー』シリーズのナンシー・A・コリンズが思い浮かぶ。 いずれも、読者に丁寧に情報を提示し、物語の筋に関係ない場面をぐだぐだ書いたり『しない』作家である。 読者はダンテが読みたきゃダンテを読みに行く、という単純な事実に、作家は気づかなかったようだ。 時間の無駄感、ここに極まれり。ゆえに星2に減じた。
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あたしのあたまには入りきらなさすぎる。 難しいけどむなしい。 もうちょっと理解力をつけてから読みたい本です。
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