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泣いてくれるなほろほろ鳥よ 小沢昭一1百景随筆随談選集1
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泣いてくれるなほろほろ鳥よ 小沢昭一1百景随筆随談選集1

小沢昭一(著者)

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泣いてくれるなほろほろ鳥よ 小沢昭一1百景随筆随談選集1

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 晶文社/
発売年月日 2003/11/05
JAN 9784794917911

泣いてくれるなほろほろ鳥よ

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商品レビュー

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2017/08/12

小沢昭一さん、てっきり昭和1年のお生まれと思いましたが、昭和4年のお生まれでした。「小沢昭一 百景 随筆随談選集№1」、2003.11発行です。「女性の美しさを(かたち)と(こころ)に分けると、実生活では(かたち)優先、だけど、ひとたび女性美を論ずる段になると、きまってキレイゴト...

小沢昭一さん、てっきり昭和1年のお生まれと思いましたが、昭和4年のお生まれでした。「小沢昭一 百景 随筆随談選集№1」、2003.11発行です。「女性の美しさを(かたち)と(こころ)に分けると、実生活では(かたち)優先、だけど、ひとたび女性美を論ずる段になると、きまってキレイゴトになり、(かたち)より(こころ)に落ち着きます。私はそういう紋切り型を好みません」(^-^) 私は(かたち)と(こころ)を分けるのが誤りだと思います(^-^) ただ、街を歩いてて、息をのむような美人に出会うことはありますw。

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2015/06/15

「泣いてくれるなほろほろ鳥よ」小沢昭一の随筆随談選集(1) 小沢昭一の旅についてのエッセイ集。 面白かったのは諸国美人巡り。美人の産地と言われる各地方を回りその地方地方でミス日本などと面会している。 美人の多い理由を地元で尋ねると、どこに行っても何かしら京都とつながりがあるという...

「泣いてくれるなほろほろ鳥よ」小沢昭一の随筆随談選集(1) 小沢昭一の旅についてのエッセイ集。 面白かったのは諸国美人巡り。美人の産地と言われる各地方を回りその地方地方でミス日本などと面会している。 美人の多い理由を地元で尋ねると、どこに行っても何かしら京都とつながりがあるというところが興味深い。つまり京都の公家や武士たちが流れてきたとか言ったような言い伝えである。 京都とあまり関係がなさそうなのは北海道だけである。NHKの職員は北海道の転勤時に結婚することが多いそうだ。 その他、美人産地の理由として水がいいとか、日が差さないので色が白いとか言う理由も言われるが、詰まるところやはり都には美人が集まるということなのだろう。 しかし、最近の東京でははっとするような美人はあまり見かけないという。芸能界でも昔の映画スターを思えばレベルが落ちる。どうやら、美人は大企業の受付や秘書に多くいるのではと考察しているが検証が難しそうだ。 そして、地方の顔の特色を調べるには美人はダメで、不美人を調べなければならないが、ぶっ飛ばされるだろうなと言うあたり、いかにも小沢昭一らしい。

Posted by ブクログ

2013/03/10

小沢昭一は言わずと知れた名優だが、早稲田時代からの僚友、今村昌平監督作品をはじめ、多くの映画で、独特の個性的な役柄を演じ分けている。まず、格好いい役はやらない。へんな日本語を喋る中国人だとか、女郎に騙されて心中してしまう読み本売りだとか、どことなく世間からはみ出てしまう人物を演じ...

小沢昭一は言わずと知れた名優だが、早稲田時代からの僚友、今村昌平監督作品をはじめ、多くの映画で、独特の個性的な役柄を演じ分けている。まず、格好いい役はやらない。へんな日本語を喋る中国人だとか、女郎に騙されて心中してしまう読み本売りだとか、どことなく世間からはみ出てしまう人物を演じさせたらこの人の右に出る役者はいないだろう。舞台役者としては、近年は『唐来参和』などの一人芝居をひっさげて各地を公演して回っている。 そのほかにも、この人にはいくつかの顔があり、この頃ではTVに圧されて、かつての人気を失ったラジオというメディアに固執し、「小沢昭一的こころ」という番組を続けている。これはラジオ界きっての長寿番組を誇っている。或いはまた、角兵衛獅子やごぜ歌のような日本各地に残る門づけ芸の収集家としても知られている。『日本の放浪芸』シリーズは、その貴重な記録である。 旅回りの役者であり、放浪芸の収集家でもあるのだから、当然のことだが、旅に出ることが多くなる。著者の言葉を借りれば、旅が日常的で、自宅にいることの方が新鮮だというのも満更誇張でもなかろう。本当は、放浪型ではなくて、定着型だと自認する著者が、仕事で、或いは仕事をはなれて(といっても完全に仕事抜きの旅は少ない)の、取材旅行も兼ねた気ままな旅の空で、見聞きしたこと、考えたこと、旅先で好い宿を見つけるコツ等々、まあ、要は旅のあれこれを独特の語り口調で書いたものを集めた随筆随談選集の第一巻である。 巻頭に置かれた一編に、書かれているのは、旅館の選び方。「私の宿泊は、出来ればホテルを避けるが、旅館の場合、その選び方は、構えの大小でも、『政府登録』のマークでも、運転手さんの推薦でもない。建物の木口がしっかりしていること。玄関の電気の明るいこと。見るからに掃除、手入れが行きとどいていること(玄関にまかれた水にダマサレナイようにする)……などを目安にして決める。あたりはずれはもちろんあるが、これで失敗例は少ない。」と、細かい。 旅館にそうまでこだわるのは、気持ちのいい落ち着ける居場所を求めてのこと。小沢氏、実は枕が変わると落ち着かない定着型の人。そんな人が、仕事柄、出なければならない旅先で、旅に疲れない方法を見つける。「それは、自分の暮らしの習慣、くせ、好み、型のごときものを、家を出るときに置いてくるということ」である。「自分とは別の人格に扮する気持ちで、一種のゴッコを楽しむ」という、まあ、役者ならではともいえるプレッシャーの解決策。飲まない酒を嗜み、ふだん読まない種類の本を読むという、他愛ないような非日常を演出するだけで、のびのびと旅することが出来るようになったという。しかも、副産物として、家に帰ってからの生活が変わる。旅先で試したパン食のおかげで、今まで食べなかったパンを食べるようになったそうな。 ひとり旅を好み、ひとり劇団を主宰する氏のこだわりは「小さいもの」への偏愛である。「むしろ小さいものの方が、洒落ている、粋だ、切れ味鋭い、という固定観念を持っております。(略)くいもの屋などもそうです。構えの大きくない店が性に合っています。私の行く店は小体な店ばかり。(略)そういう店に限ってうまいものが出てくるにちがいないのです。」 著者の小さいものへのこだわりは、失われてゆくもの、滅びゆくものへの愛着と根っこの方でつながっている。滅び行くものがみな美しいわけではない。ただ、時に利あらず、大切なもの、美しいものが人知れず消え失せてしまうことがある。小沢が、それらに執着し、何とか止め置きたい、止め置くことが出来なければ、せめて紹介だけはしたい、と心を砕くのは、それらとは反対に、大きいもの、強いもの、隆盛を誇るものが、時として見せる、傲慢さ、尊大さ、無神経さを彼が心底憎んでいるからではないだろうか。 美人の話やうまいものの話、或いは温泉と旅を満喫させてくれそうな話が満載だが、著者のそうした美意識にそぐわないものはいっさいシャットアウトされている。「何でもない町の、何でもない一角で、しかし自分ひとりで見つけた、自分だけの郷愁」。著者が旅行鞄に詰めて帰ってくるのはそういうもの。温泉ブームで、若い女性の間でもそのての情報が飛び交っているらしいが、そんなものを求めても得られはしないことを予めことわっておきたい。

Posted by ブクログ

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