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幸福の軛

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 幻冬舎/ |
発売年月日 | 2003/03/30 |
JAN | 9784344003170 |
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幸福の軛
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商品レビュー
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清水義範『幸福の軛(くびき)』読了。「軛」とは、辞書によると「自由を束縛するもの」。子供たちの心の闇に、だれがどこまで介入すべきなのか。少年犯罪と教育の問題に一石を投じる作。著者がこんなミステリを書く人とは知らなかった。最近の寝不足の一因になった一冊。
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神戸のあの有名な事件をモチーフにした「少年犯罪」ミステリ。だけどただ少年犯罪を扱っているというわけじゃなく、全体的な「壊れゆく現代人」の物語ともいえる。たしかに現代人、必ずどこかしら壊れているものだと思うけれども。「少年犯罪」というものにとらわれすぎて、壊れている「大人」にはなか...
神戸のあの有名な事件をモチーフにした「少年犯罪」ミステリ。だけどただ少年犯罪を扱っているというわけじゃなく、全体的な「壊れゆく現代人」の物語ともいえる。たしかに現代人、必ずどこかしら壊れているものだと思うけれども。「少年犯罪」というものにとらわれすぎて、壊れている「大人」にはなかなか気づかないんだよね。というよりも、「大人」が壊れることによって「少年」が壊れていったりもするわけだ。そういう観点から読んでいくと、このタイトルは実に重い。
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軛とは車の轅(ながえ)の端につけて、牛馬の後頸にかける横木の こと、転じて自由を束縛するもの(広辞苑)、だそうです。 え?轅(ながえ)ってなに? 轅:長柄の意、牛車・馬車などの前に長く平行に出した2本の棒だ って。 さて、 清水義範といえばパスティーシュの旗手としてご存知の方も...
軛とは車の轅(ながえ)の端につけて、牛馬の後頸にかける横木の こと、転じて自由を束縛するもの(広辞苑)、だそうです。 え?轅(ながえ)ってなに? 轅:長柄の意、牛車・馬車などの前に長く平行に出した2本の棒だ って。 さて、 清水義範といえばパスティーシュの旗手としてご存知の方も多いの では、と思いますがこの作品は違います。通常の彼の作品には、に やりとさせる何か、思わず笑ってしまうなにかがちりばめられてい るのですが、この作品の紹介にもあるように清水氏初のミステリー ということでかなりカラーの違った作品に仕上がっています。 近年深刻化する少年犯罪とその原因を心の問題と捉え焦点に絞った あたりは、教育に対し熱い思いのある清水氏らしいなぁと思います。 いじめを苦に自殺した少年の事件から物語りは始まります。 続いて同じ学校で起こった少年の惨殺事件。この事件は少年を殺害 したうえに首を切り落とし神社の境内にさらすという惨忍極まりな い事件でした。その上、殺された少年の口の中には「鬼面羅大魔王」 と書かれた紙が... なんとも酒鬼薔薇を思い出させるこの事件ですが作中にもこの酒鬼 薔薇事件は登場します。 この事件に対してカウンセラーである中原が立ち上がり、その学校 でのカウンセリングに乗り出します。一方では週刊誌の事件記者舘 林が事件の真相を探ろうと動き出す。 自殺した少年とその生い立ちに潜む陰、その親、学校側の態度... 子供達を取り巻く環境が子供の心を壊していくことをカウンセリン グを通して痛切に感じとる中原。 この作品の感想を書くに当たり、他の方の感想を検索してみた。 そのなかのかなりの割合の人が早い段階で犯人が特定できたようだ。 が、このとゆら、読解力がないのか最後までわかってませんでした。 しかし、清水義範の作品とは思えないほど暗く重たい作品でした。 また幕切れもちょっと後味が悪くて...
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