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現代日本の詩歌
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 毎日新聞社/ |
発売年月日 | 2003/04/30 |
JAN | 9784620316314 |
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現代日本の詩歌
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商品レビュー
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4件のお客様レビュー
吉本隆明という人物は一般的には『共同幻想論』や『言語にとって美とは何か』、『マス・イメージ論』など、独自の理論を構築した思想家として認識されている。一方で、吉本隆明の著述活動は詩作からスタートしており、その詩には読み手をゾクゾクとさせるような独自の世界観があることは忘れてはならな...
吉本隆明という人物は一般的には『共同幻想論』や『言語にとって美とは何か』、『マス・イメージ論』など、独自の理論を構築した思想家として認識されている。一方で、吉本隆明の著述活動は詩作からスタートしており、その詩には読み手をゾクゾクとさせるような独自の世界観があることは忘れてはならない。 例えば、1953年に出版された詩集『転位のための十篇』に収められた「廃人の歌」のこのような一文。 ”ぼくが真実を口にするとほとんど全世界を凍らせるだろうという妄想によって ぼくは廃人であるそうだ” この作品を読んだのは18歳か19歳のときだったように記憶しているが、頭を殴られたような衝撃を受けたのを覚えている。こんな読み手を挑発するような詩は天才の仕事といっても過言ではないと思う。 さて、本書はそんな吉本隆明が現代日本の詩・短歌・俳句などの詩歌について、作家単位でその魅力を語った新聞連載をまとめた一冊である。ウェイトとしては詩がやはり多く、鮎川信夫や田村隆一に代表される荒地派をはじめとして、多岐に渡る。中でも、歌謡曲やポップスにも触手を伸ばし、中島みゆきと松任谷由実の歌詞の両極性、そして宇多田ヒカルの「Automatic」の歌詞に対して「言葉に対する強い選択力を感じる」という評価など、意外で面白い。 改めて吉本隆明の詩集を読み直したくなったのだが、果たして本棚のどこに眠っているか分からず、困っている。
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詩が苦手なんです。 解説文を読まないと、良さがわからない。 言葉に対する感性が鈍いのかな、と思うことしばしば。 わかりやすいストーリーがないと、腑に落ちない。 そんな私は、短歌でも俳句でも現代詩でも、解説文を読むのが好き。 わからなかった言葉の並びが、突然意味のあるものになるから。 この本は、吉本隆明のところへ編集者2人が訪ねて行って、詩について、詩人について語ったものをエッセンスにしてまとめたもの。 編集者の一人は詩歌が苦手ということだったので、ずいぶんとわかりやすく語ってくれたし、歌詞についての文章があるのも、そのためだった、とのこと。 天沢退次郎が短くて残念。 背筋がピッと伸びるような真っ正直な詩を書く茨木のり子が、結構な美人さんで「お!」と思った。 中島みゆきは時代を自分に引き寄せて歌い、松任谷由実は時代の外に自分をおいて歌うというのには納得。 “ギリギリまで表現を高度化させると、言葉はこのままで、歌詞にしてしまうしかないのではないか。(中略)なぜ、メロディーを持つしかないかというと、日本語のアクセントが平板なことと関係している。日本語はアクセントの強弱がそれほどない。だから、言葉の表現が極限までできて、それ以上高度化すると、一部分がメロディー化するより仕方がなくなるのだと思える。” 詩は言葉であり、リズムであり、メロディーであるのかもしれない。
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ひさしぶりの吉本隆明。なんだか別人みたいだ。毎日新聞に連載されていたようだから、読者向けに平易に語ったのか(おそらくは、書いたのではなくて、隆明が語ったのを編集者が文字にしたものと思われる)、あるいは御歳78歳(連載当時)という年齢が彼をかくも丸くしたのか。ここでは、塚本邦雄や寺...
ひさしぶりの吉本隆明。なんだか別人みたいだ。毎日新聞に連載されていたようだから、読者向けに平易に語ったのか(おそらくは、書いたのではなくて、隆明が語ったのを編集者が文字にしたものと思われる)、あるいは御歳78歳(連載当時)という年齢が彼をかくも丸くしたのか。ここでは、塚本邦雄や寺山修司から、果ては中島みゆきや宇多田ヒカルまで語られている。美空ひばりだって登場する。インテリゲンチアが、ガムラン音楽の異国情緒は受け入れるのに、日本の情緒を受け入れないのはおかしいと言うのだけれど。
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