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ピカソ 集英社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社/ |
発売年月日 | 2003/08/26 |
JAN | 9784087202069 |
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ピカソ
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ピカソ
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商品レビュー
4.2
7件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ピカソは生涯に2度結婚し、何人もの愛人をもち、3人の女性との間に4人の子供をもうけているが、生涯女性歴が切れることはなかった。人としてどうなんだろうと思う人も多くいるし、ピカソの作品は難解、デタラメ等々死後の評価も様々であるが、女性との関係性がピカソの作品に様々な影響を与え、付き合う女性が変わると様式が変わっていくことが解説されているのが、非常に興味深った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前回帰国したときにランダムに購入した100円古本の中に、このピカソについての本があり、今月からAGO(アートギャラリー・オブ・オンタリオ)でピカソ展が始まるので読んでみた。 「ゲルニカ」がとても有名だけど、社会的な画よりも女性の絵を好んで描き続けたこと、カミュやサルトルとの交流や、女性関係、面倒なことが嫌いだったことなど、様々なエピソード交えながら紹介があり、実際にピカソと親交のあった方が書かれているので、リアリティーがあって興味深く読んだ。 たくさんの女性と情熱的な関係を持ったピカソ。子どもも多くいた。けれど、生前も死後も遺産争いやピカソ自身の愛情の行方で家族や関わった女性、子どもはかなりの犠牲を強いられたようだった。数人の家族がピカソの死後、自殺している。読みながら、「普通じゃ考えられない」と思うようなことに何度も出くわしたけど、常人の理解の範疇を超えた行動で人を傷つけても、「巨匠」としての名を失わず残り、多くを影響し続けるのは、超人的なアートの力なのだろうとも思った。 2人の愛人、マリー・テレーズとドラがアトリエで鉢合わせし、ケンかになり、ついにピカソに「どちらか選べ」と迫ったとき、 'それを決定することは難しかった。わしは別々の理由で、彼女ら二人とも好きだった。(中略)わしは決定することに興味がないと決めた。わしはあるがままのものごとに満足した。わしは彼女らに、徹底的に喧嘩すべきだ、と言った。それで二人は格闘を始めた。これがわしのいちばんの思い出の一つだ。 p128' この部分を読んでいて、思わず吹き出してしまった。当事者だったら堪らないけど、こういうの、嫌いじゃない。どうしようもない感じ。 また、本書の中でどのようにピカソ展を日本で実現させたかの流れや交渉の内容などは、美術展示会の裏が少し見えたようで面白かった。 マルクスの伝記も同時に読んだけど、後々まで大きな影響を残す人たちの生の流れって、なんだか良くも悪くも圧倒的・・・。展示を見に行くのが、とても楽しみ。
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ピカソと交流のあった著者による評伝。 著者は、ピカソの生涯を彩った数々の女性たちとの関わりを描き出すとともに、死の間際まで女性を描き続け、「女、女、いつでも女」を貫いた画家の歩みをたどってゆく。本書に描かれた彼の姿は、ある種のいかがわしさとほとんど目をそむけることが不可能なまで...
ピカソと交流のあった著者による評伝。 著者は、ピカソの生涯を彩った数々の女性たちとの関わりを描き出すとともに、死の間際まで女性を描き続け、「女、女、いつでも女」を貫いた画家の歩みをたどってゆく。本書に描かれた彼の姿は、ある種のいかがわしさとほとんど目をそむけることが不可能なまでの魅力が同居している彼の作品と同じ雰囲気をまとっているような気がする。 ピカソという人間は、強烈な情熱に溢れているが、彼はそれを宗教的感情や形而上学的な構想へと昇華させることはなかった。ピカソはその長い芸術の歩みを通して「コスモス」を描き続けたが、あくまで「マクロ・コスモス」(宇宙)ではなく「ミクロコスモス」(人間)を描き、それを究極の地点まで掘り下げたのだと著者は述べているが、至言だと思う。
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