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昭和史の怪物たち 文春新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 2003/08/20 |
JAN | 9784166603336 |
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昭和史の怪物たち
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商品レビュー
3.3
4件のお客様レビュー
太平洋戦争に突き進む日本の政治は混迷していた。元号が昭和になり中国との戦争、そして対米開戦と対外的にも多くの敵を抱え、国内政治も5.15事件、未遂に終わった3月事件、そして大規模クーデター2.26事件と政治家もいつ生命を失うかもしれない覚悟がなければ就くことすら難しい。本書はその...
太平洋戦争に突き進む日本の政治は混迷していた。元号が昭和になり中国との戦争、そして対米開戦と対外的にも多くの敵を抱え、国内政治も5.15事件、未遂に終わった3月事件、そして大規模クーデター2.26事件と政治家もいつ生命を失うかもしれない覚悟がなければ就くことすら難しい。本書はその様な激動の時代、大正から昭和初期にかけて活躍した政治家3人にスポットライトを当てている。 満州事変、日中戦争、太平洋戦争と軍部が注目されがちだが、実際に戦争が起こる前には政治がある。戦争は外交の延長線上と捉えることもできるが、武力を使った政治という言い方が実にあっている。始めるのも終わらせるのも政治の世界だから。 森恪(もりつとむ)は、対中政策が強硬派穏健派に分かれる中、前者の代表格の政治家でもある。三井物産の常務から政界に転じ、実際にその世界で活躍したのは10年そこそこで亡くなるのであるが、1927年6月、田中義一内閣が山東出兵後の対中国基本政策決定のために開催した会議である東方会議を田中と一緒に次官の立場で推進した。この時、僅か当選2回目の政界においては新人とも言える経歴で異例の外務政務次官まで上り詰めていた。首相の田中が外相を兼任していた事を考えれば、実質的には外相と言っても良い立場だ。三井時代に身につけた圧倒的な実行力の人だ。かの張作霖爆殺でも関係を疑われるほど軍部との結びつきが強く、やると決めたらやり遂げるタイプの人物なのだろう。なお、森の有名な逸話としては5.15事件で首相の犬養が亡くなった際、自身と意見の食い違いがあった事から、死体を前にほくそ笑んだらしい。 続いて久原房之助は鉱山王と呼ばれ久原財閥を作った人物だ。後に日立製作所や日産自動車、日立造船に繋がる企業の創立者である。派手に政界に金をばら撒き各所に大きな影響力を効かせる。その額も鉱山開発で得た莫大な富を背景に半端ない金額を渡す。森と同じく田中義一内閣では逓信大臣を務め、国内各家庭に電話を敷く事を夢見た大規模な電話事業を行うなど、予算の使い方も派手にやっていた様だ。政界の黒幕やフィクサーとして、右翼にさえ金をばら撒き2.26事件の資金提供源にもなっていた。戦後A級戦犯として公職追放となった後も影響力を残し、森とは異なり天寿を全うしている。 最後、宇垣一成は名前をよく知る人も多いかもしれないが、対中政策としては和平派、蒋介石との会話を重視したものの、近衛文麿の「国民政府を相手とせず」発言が障壁となるため、撤回を試みるなど、前者2人とは異なる立場で活躍をした。陸軍大臣時代の宇垣軍縮などは耳にしたことのある方も多いと思う。当然陸軍とは良い関係にあらず、石原莞爾などからは敵視されたため、後に天皇からの組閣の大命が降った際に、激しい抵抗を受け、結果的に首相には就けていない(組閣流産)。 3名の経歴や活躍は本書を読めばよく理解できるのだが、正直軍部以上にドロドロとした対立・確執に溢れ、なんだかんだで陸軍が暴走する一端というより、その重要要因には前述の3名が政治家として深く関わっている。本書はあまり表には出ない政治の裏側で繰り広げられていた闇の世界に触れる良い機会にはなるだろう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
怪物というだけあって ありとあらゆる要素を持っているものが3人出てきます。 人を操る能力にたけているものや 金にものを言わせたもの。 やはりどの部分を見ても 金という代物は実に大切だ、ということが よくわかってきます。 ないよりもあった方が大事どころか 大いに役立つことが理解できるでしょう。 この3人は歴史のメイン路線には 乗ることはできませんでした。 寿命が尽きてしまったもの、 人望を築き上げることができなかったもの 彼を良いものとしないものが強くて レールに乗れなかったもの… 恐らく、この新書だけでは物足りないね。 もっと彼らの仔細を知りたいもの。
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これはもったいない。「怪物たち」とはなっているが、取り上げられ ているのは森格、久原房之助、宇垣一成の3人。それぞれに1冊 の本が書けるであろう人物たちを、200ページにも満たない新書 で片づけてしまうとは。 この3人を取り上げながら、昭和戦前の日本が軍国主義に傾斜 していく様...
これはもったいない。「怪物たち」とはなっているが、取り上げられ ているのは森格、久原房之助、宇垣一成の3人。それぞれに1冊 の本が書けるであろう人物たちを、200ページにも満たない新書 で片づけてしまうとは。 この3人を取り上げながら、昭和戦前の日本が軍国主義に傾斜 していく様を描いている。 もう駆け足だよね、このページ数だと。それぞれに興味深い 人物ではあるのだが、本書では概要をなぞっただけに感じた。 しかも引用文が多いし、話も飛びまくり。もうちょっとどうにか ならなかったのかなぁ。日本が混沌として行く時代なのだから、 もっともっと書きようがあったと思うんだけどな。 そして、やっぱり出てくる西園寺公望。どうあっても『西園寺公と 政局』を私に読ませたいのか、昭和の歴史は。 後年、木戸幸一は当時を振り返って「なにせ政治家がいなかった」 と嘆いたという。政治家は育たない。突出しようとする者がいれば、 テロの標的にされる。 日本でもテロやクーデター(未遂)があったのは、それほど昔の 話ではないんだよね。 ん?政治家がいなかった??あれ??今って…。
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