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ピーター・パンとウェンディ 福音館文庫 古典童話C-8
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 福音館書店/ |
発売年月日 | 2003/06/20 |
JAN | 9784834006223 |
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ピーター・パンとウェンディ
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商品レビュー
3.8
16件のお客様レビュー
読書会のお題。 ディズニーのイメージがかなり強く、あの緑色のピーターパンを払拭しながら読むのが大変でした。 ストーリーはみんなが知ってるあのピーター・パンなのだと思いますが、描写はだいぶ違っていて、あちこちに風刺が効いて、ユーモアもあり、ちょっぴりこわくなったりするところもあり...
読書会のお題。 ディズニーのイメージがかなり強く、あの緑色のピーターパンを払拭しながら読むのが大変でした。 ストーリーはみんなが知ってるあのピーター・パンなのだと思いますが、描写はだいぶ違っていて、あちこちに風刺が効いて、ユーモアもあり、ちょっぴりこわくなったりするところもありました。 もともと舞台のために書かれたお話しだったそうで、独白と、ところどころピリッときまるセリフのかっこよさが特徴的でした。 感心してしまったのは、フック船長のイメージって生まれついた悪者、下品な海賊!でしたが、実は随所に英国紳士的な振る舞いやセリフがあるのです。かつては有名なパブリックスクールの生徒だったんですって!それゆえ、海賊の手下たちにも敵であるピーターに対しても正しい作法を求めるところがおもしろいのです。 そんなフックだからこその、私の一番お気に入りの描写を引用します。 ジョンとマイケルが今にも船の甲板から、板の上を歩かされ、海に突き落とされるというシーンです。 _りっぱな紳士ではありましたが、あまりたびたびの沈思黙考のため、フックの衿かざりはよごれていました。そして、きゅうに、フックは、ウェンディが、その衿をじっと見ているのに気がつきました。す早い身ぶりで、かれは、それをかくそうとしました。_ ここはなんだか映画を観ているようなかっこいい描写。 それから大好きなセリフ、フックとピーターが最後に対峙するところ 「パン、なんじは、なんの、だれなのだ?」 「ぼくは、若さだ。ぼくは、喜びだ。」 「ぼくは、タマゴのからをやぶって出た小さい鳥だ。」 ピーターは自信を持って自分を語るけど、フックは自分が何なのか分からないのです。ピーターこそが正しい作法の骨頂なのだとあります。 なんかおもしろいこじつけ。 ウェンディがお母さんとして求められ、自らお母さんになりたがるんだけど、お話を聞かせてあげるだけでなく、子どもたちのお世話、繕いものに追われてる姿などは、ちょっと古風で見ていてつらいところ。 それから、フックたちの捕虜になってしまう、インディアンのタイガー・リリーというかっこいい女の子が出てきますが、 よく考えてみると、イギリスのお話しなのでインディアンがいること自体おかしいですよね。 これは英国人から見たアメリカ人の象徴だったのかもしれない。 読書会のメンバーにアメリカに住んでいた方がいて、その方曰く、「イギリス人は笑えるくらいあからさまにアメリカ人を見下している。」とのこと。 時代性を考えたら、インディアン=アメリカ人という思想もあったかもしれません。 そこから多様性の話しになったりと、なかなか考えさせられる読書会となりました。 ティンクとリリーとウェンディ、女子たちの嫉妬もユーモラスに描かれていました。 お話しのおしまいは、 大人にならないと決めてしまったピーターと、時間の流れが違ってしまうウェンディ。切ないけれど、うん、なんとなく今もピーターは元気に飛び回っているんだと思うと(怖いけど)、子どもたちが子ども時代を大切に楽しく生きられそうな気がしてきます。
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子どもの視点でしか書けない物語であると同時に、子どもの視点を通して社会風刺をした本でもある。 作者バリーは天才だとしか思われない。 石井桃子さんの訳が大分効いているとは思うが、絶妙な子供っぽさというか、児童文学特有の言い回しも堪らない。 天使であり悪魔であり記憶をとどめない天...
子どもの視点でしか書けない物語であると同時に、子どもの視点を通して社会風刺をした本でもある。 作者バリーは天才だとしか思われない。 石井桃子さんの訳が大分効いているとは思うが、絶妙な子供っぽさというか、児童文学特有の言い回しも堪らない。 天使であり悪魔であり記憶をとどめない天真爛漫なピーターは、ウェンディの子どもであり夫でもあるという感じ。 何度も読み直したい物語。
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ピーターパンといえば、ディズニーアニメの「ピーターパン」しかほぼ知らない(近ごろ娘(7)といっしょに「ピーターパン2」や「ティンカーベル」も見た)。という育ちの私ですが、初めて原作を読んでみました。 きっかけは、ネット上で「原作のフックは美形で、貴族出身らしい優雅さがあり、それ...
ピーターパンといえば、ディズニーアニメの「ピーターパン」しかほぼ知らない(近ごろ娘(7)といっしょに「ピーターパン2」や「ティンカーベル」も見た)。という育ちの私ですが、初めて原作を読んでみました。 きっかけは、ネット上で「原作のフックは美形で、貴族出身らしい優雅さがあり、それでいて残酷冷徹天才」という情報を得て、そいつぁいっぺん拝まねばなるめぇと思ったこと。読んでみると確かにそのように書いてありひとまず満足でしたが、それ以上に、彼がピーターを目の敵にして追い回す理由にもつながる彼の苦悩がなかなかに深い。彼の生い立ちやトラウマや敵を前にした心情が切々と語られており、このくだりでフックのアリアが一曲できそうでした。 もちろん、読みどころはフック以外にもたくさんあります。 ・「永遠の子ども」であるピーターの「子ども性」とは?(愛らしいだけでなく時に残酷) ・男の子とは?女の子とは?男と女とは?(ウェンディ、ティンカー・ベル、タイガー・リリーという女性陣がピーターに振り回される様といったらもう) ・親子とは?お母さんとは?お父さんとは?(ウェンディたち姉弟・島の迷子たち・ピーターの、それぞれ違った結末。総じてお母さんの愛なるものへの信仰がすごい) など。 また、作者の豊かな想像力にもわくわくさせられます。目をつぶったときにぼんやり見える美しい水色のもやもやが、ネバーランドの人魚の礁湖であるとか、赤ちゃんが初めて笑うと妖精がひとり生まれるとか、星たちが私たちに対してなにもできないのは昔星たちが何か悪いことをした罰なのだが、もうだれもその悪事を覚えていないのだとか。ファンタジー好きな読者にとってはこうした世界設定はそれだけでたまらないものだけど、またそれを描く文章自体もすてきでうっとり溜め息ものでした。 慣れ親しんだディズニーアニメを思い起こすと、もちろん「原作とぜんぜんちがう!」という評価もできるが、色々と細かいところで原作の要素が生かされていることがわかって、原作を大事にしつつも新しさも打ち出した素晴らしいリメイク作品だったんだなあと思いました。
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