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続続・吉原幸子詩集(続続) 現代詩文庫172
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続続・吉原幸子詩集(続続) 現代詩文庫172

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続続・吉原幸子詩集(続続) 現代詩文庫172

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 思潮社/
発売年月日 2003/05/01
JAN 9784783709473

続続・吉原幸子詩集(続続)

¥880

商品レビュー

3.5

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2023/04/30

この詩人にとっても母親の存在は大きく、その死はたいそう辛いものであったようだ。作品も母に纏わるものが多く秀作ばかりだ。また、猫好きらしく愛猫に仮託した詩は優れている。その中で吉原幸子の代表作と思えるような詩を見つけた。 けものよ 思い出そう おまえが今よりももっと美しかっ...

この詩人にとっても母親の存在は大きく、その死はたいそう辛いものであったようだ。作品も母に纏わるものが多く秀作ばかりだ。また、猫好きらしく愛猫に仮託した詩は優れている。その中で吉原幸子の代表作と思えるような詩を見つけた。 けものよ 思い出そう おまえが今よりももっと美しかった昔を おまえは森を駆けめぐり 銀いろの月光にぬれ 緑いろの瞳を闇に燃やした あるときは 背にきらきらと霜がおりたが こいびとの熱い舌が それを溶かした わたしがおまえに身を包むとき おまえの血は わたしの鼓動をうって 内側からわたしを満たし わたしは思い出す けもののはげしたを やさしさを その かなしみを

Posted by ブクログ

2005/05/13

「動脈採血のあとは 十分間 手首をきつく抑へてゐてあげなければならない ズキン ズキンと脈打つのが あなたの手首か わたしの指先か やがて わからなくなってくる」。病院にて(三)より。詩集の大半は、作者が病気の母が入院中に書いたものらしく、絆や思いやりに伴う愛を連想させるものが多...

「動脈採血のあとは 十分間 手首をきつく抑へてゐてあげなければならない ズキン ズキンと脈打つのが あなたの手首か わたしの指先か やがて わからなくなってくる」。病院にて(三)より。詩集の大半は、作者が病気の母が入院中に書いたものらしく、絆や思いやりに伴う愛を連想させるものが多いです。前作よりも優しさに包まれています。

Posted by ブクログ

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