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疲れすぎて眠れぬ夜のために
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店/ |
発売年月日 | 2003/04/30 |
JAN | 9784048838191 |
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疲れすぎて眠れぬ夜のために
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商品レビュー
3.8
18件のお客様レビュー
疲れすぎて眠れない事は、たまにある。 何かをシミュレーションし始めて頭の中に台本を描いたり、過去を振り返り登場人物の真意を探ろうとしたり。疲れているのに脳が興奮し、交感神経が活発化している。いずれ寝るのだが、睡眠時間が少なくて、折角眠る時間を確保したのに残念。でも、この本はそん...
疲れすぎて眠れない事は、たまにある。 何かをシミュレーションし始めて頭の中に台本を描いたり、過去を振り返り登場人物の真意を探ろうとしたり。疲れているのに脳が興奮し、交感神経が活発化している。いずれ寝るのだが、睡眠時間が少なくて、折角眠る時間を確保したのに残念。でも、この本はそんな科学的な話とは全く関係ない。眠れない時のお供にという趣旨だろうか。あるいは、眠くなる話ですよという謙虚さの表れか。ページを捲るとそこにあるのは、「考え過ぎないコツ」だった。 例えば、サクセスモデルの幻想について。女性は自立すべきだと言うサクセスモデル。仕事をしていて、子供がいて、これを両方叶える事は、そもそも難易度が高い。さらに綺麗でいなければいけないとか、子供を一流高校に通わせる必要があるとか、料理が上手いとか、家が綺麗だとか、英語がペラペラだとか、アートに造詣が深いとかワインに詳しいとか、海外旅行に行ったとか。エンドレスにハードルを上げず、社会に押し付けられた幻想から自分自身を解放する事が大事。 型にはまる必要はない。テレビも雑誌もIDカードも無く写真も無い時代には型が必要だった。自らを騙る事が容易。アイデンティティーを担保するために、型というものがあったのだと。この内田樹の言説にはハッとした。ハッとして目が覚めてはいけないのだが、なるほど。型が本性を示す時代と、名前にこびり付いた学歴や社歴などが社会的に残り、判断される現代とは異なる。とは言え、そんな過去の時代は移動範囲が広くないから、地域社会においてアイデンティティは規定されるので、型の必要性は多分、別問題。論説の欠陥に気付き、眠りに一歩近づく。 自分探しとは自己PRであって、過去の自分を知る人には理想像を示すことはできない。自らの挙動がバレている。だからこそ、見知らぬ土地、見知らぬ人に対し、なりたい自分を主張することで、自分を探すのである。つまり悪いことをした経験も良いことをした経験も人間には混在するのだが、そのどちらかだけを引っ張り出して自己紹介する。世界を旅して、自分はこんな人間だと。自己紹介しないまでも、シチュエーションごとに、表出する態度から自分を点検するのだろう。 なんか眠くなるような、考えさせるような、しかし至言に溢れる本ではあった。そして、結局、眠らずに読み切った。
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内田樹氏の比較的良心的なエッセイ集。この人の売れはじめのころの疲れてる人や弱っている人に向けて書かれたエッセイは結構好きだったりします。
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- ネタバレ
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☆4・5ぐらい。 タイトルとおり、心配事が多く眠られない夜を過ごす人が読んだら、すこしは心の荷が降りようか、という本。 2003年の本なのだが、これが発売された当時の、まだ若かった頃に出会いたかったと思わせるくらい、人生でさまざまなことを深く考えさせてくれる本。 この人の生き方(とくに思春期の挫折)に共感するものがあった理由が本書を読んではじめてわかった。フェミにズムに対する嫌悪についても、やや納得。 時間が経ったらもう一度読みたい。
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