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音楽の絵本
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商品詳細
内容紹介 | //付属品~CD-ROM1枚付 |
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販売会社/発売会社 | 平凡社 |
発売年月日 | 2002/12/11 |
JAN | 9784582831290 |
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音楽の絵本
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まだ私が生まれる前のこと。 ヴィヴァルディ、モーツァルト、ラフマニノフなどの クラシック音楽をBGMに、串田孫一さんは ご自分の詩やエッセイを朗読し、フリートークを行う ラジオ番組を始めたという。 それを一冊の本にまとめたものが本書である。 1965年にそのラジオは始まった。 ...
まだ私が生まれる前のこと。 ヴィヴァルディ、モーツァルト、ラフマニノフなどの クラシック音楽をBGMに、串田孫一さんは ご自分の詩やエッセイを朗読し、フリートークを行う ラジオ番組を始めたという。 それを一冊の本にまとめたものが本書である。 1965年にそのラジオは始まった。 深夜のFMラジオだったそうだが、もし今も その番組があったらきっと私はファンになって 毎回聞き逃さないよう楽しみにしていたことだろう。 番組は30年以上も続いたというから驚きである。 この本にはCDが付いていおり、串田さんの肉声を 聴くことができる。 しかし、あいにく我が家にはCDプレイヤーがなく、 本を読んで想像するにとどまった。 詩とエッセイが交互に書かれており、さらりと読める。 エッセイを読むと”少年らしさ”という言葉が浮かんでくる。 素直でまっすぐで、時折クスッと笑わされる。 好奇心旺盛な子供のようなイメージが湧いてくるのだ。 串田さんが50歳の時にラジオが始まったというから、 当時のことを考えると一般的には初老と言われる歳である。 けれど文章の中で感じるのは「初老」ではなく「少年」だ。 なんと言ってもこの少年は妖精を見たことだってあるのだから。 本当にピーターパンみたいな人だったのかもしれない。 そう考えながら読むとまた楽しい。 文章から伺えるもう一つの事は豊かな暮らし。 お金がたくさんあるとか、欲しいものがすぐに手に入るとか、 世界旅行に行ったとか、そういう類のことではない。 誰しもの日常にある些細な事柄の一つ一つと丁寧に向き合い、 そのことを心から楽しんでいると思われる暮らしぶりである。 串田さん独特の遊び心を詩の中に見つけるたびに あぁ、豊かだなぁ、と思った。 そして思いがけないのはこのラジオの原点が ジュール・ルナールの『博物誌』だということ。 時折ぱらりとページをめくった箇所を読んでは 微笑んでしまう、そんな本である。
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