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勝つ戦争学
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勝つ戦争学

松村劭(著者)

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勝つ戦争学

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文春ネスコ/文藝春秋
発売年月日 2002/12/10
JAN 9784890361700

勝つ戦争学

¥385

商品レビュー

2.7

3件のお客様レビュー

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2006/08/16

戦争という殺戮行為は否定されるべきものだが、戦争に勝とうとして編み出してきた人間に叡智には学ぶべきところがある。 この本の中でなるほどと思ったのは、以下の3つの言葉。 "勝機は「しずかな身構え」の中だけではなく、運動の中に訪れる。" "退く時は、一度...

戦争という殺戮行為は否定されるべきものだが、戦争に勝とうとして編み出してきた人間に叡智には学ぶべきところがある。 この本の中でなるほどと思ったのは、以下の3つの言葉。 "勝機は「しずかな身構え」の中だけではなく、運動の中に訪れる。" "退く時は、一度押してから退くか、間合いを切ってから退くのが常識だ。クリンチしたまま退がれば押しつぶされる。" "敵の次の手を読むときには、敵が何をしようとしているのか、その企図を読むのではなく、敵が次に何ができるのか、その可能性を読むことである。"

Posted by ブクログ

2005/07/21

http://blog.drecom.jp/norinorimissile を参照。 読了してはいないが、著者は戦闘ドクトリン、編成・装備、部隊の強弱、指揮官の力量、指揮システムなどの改善が戦争での勝利に繋がる、と主張する。一見奥深く研究されており、その結論自体はしっかり理論付...

http://blog.drecom.jp/norinorimissile を参照。 読了してはいないが、著者は戦闘ドクトリン、編成・装備、部隊の強弱、指揮官の力量、指揮システムなどの改善が戦争での勝利に繋がる、と主張する。一見奥深く研究されており、その結論自体はしっかり理論付けされていないがまあ構わない。 けれどこの本の一番の問題は、著者に「敵の視点」が欠陥している事。指揮能力など己の側の分析はまあ納得がいくが、これは自己中心的で絶対的な分析であり、戦争を練る時に必要な相対的な思考が抜けている。つまり、自国の能力が相手のそれとどう比較され、どういう場合に優勢に立ち、どうしたらその戦いに勝てるか、という問題に答えられない。 第二に、これまた大きな問題だと思うが、「自分のこの動きに相手がどう反応し、それを予想して自分はこう動く」という、戦略の概念が欠けている。自分の力がどうあれ、相手の力と比べての戦争であるから、この視点が欠けているのは大きな問題だ。 経済学でゲーム論を学んだ者にとっては特にこの点が浮かぶだろうが、単に将棋やチェスが好きで相手がどう出てくるかを常に考えている人間にとっても明らかな事である。また、政治学、特に国際関係学にも strategic interaction という概念があり、この点なくして戦略は語れない。 孫子の兵法を読むと、己を知るのも重要だが、それにも増して相手を知らずには戦いに勝てないというもっともだが重要な点がある。「勝つ戦争学」にはこの点が抜けている。 著者の書いた別の「戦争学」という本に目を通してみた。するとその23ページ目に、相手のことを学ぶべきだと短く述べられている。にも関わらず、この「戦争学」でも戦略的視点は皆無に近い。非常に残念だ。 従って、1.相手国とのインターアクションを考慮し、その能力・意思と自国のとを比較し、どのようなバランスの中で勝利が導けるという答えを考える事、そして2.自国の戦略に相手がどう反応し、それに自国がどう反応するか、その状況でどの独立変数が自国の優位に導くか、という問題を問うべきだと思う。難しい課題だが、これらの点を考慮する事は当著の質面での向上につながると思う。

Posted by ブクログ

2005/07/18

読了してはいないが、著者は戦闘ドクトリン、編成・装備、部隊の強弱、指揮官の力量、指揮システムなどの改善が戦争での勝利に繋がる、と主張する。一見奥深く研究されており、その結論自体はしっかり理論付けされていないがまあ構わない。 けれどこの本の一番の問題は、著者に「敵の視点」が欠陥し...

読了してはいないが、著者は戦闘ドクトリン、編成・装備、部隊の強弱、指揮官の力量、指揮システムなどの改善が戦争での勝利に繋がる、と主張する。一見奥深く研究されており、その結論自体はしっかり理論付けされていないがまあ構わない。 けれどこの本の一番の問題は、著者に「敵の視点」が欠陥している事。指揮能力など己の側の分析はまあ納得がいくが、これは自己中心的で絶対的な分析であり、戦争を練る時に必要な相対的な思考が抜けている。つまり、自国の能力が相手のそれとどう比較され、どういう場合に優勢に立ち、どうしたらその戦いに勝てるか、という問題に答えられない。 第二に、これまた大きな問題だと思うが、「自分のこの動きに相手がどう反応し、それを予想して自分はこう動く」という、戦略の概念が欠けている。自分の力がどうあれ、相手の力と比べての戦争であるから、この視点が欠けているのは大きな問題だ。 経済学でゲーム論を学んだ者にとっては特にこの点が浮かぶだろうが、単に将棋やチェスが好きで相手がどう出てくるかを常に考えている人間にとっても明らかな事である。また、政治学、特に国際関係学にも strategic interaction という概念があり、この点なくして戦略は語れない。 孫子の兵法を読むと、己を知るのも重要だが、それにも増して相手を知らずには戦いに勝てないというもっともだが重要な点がある。「勝つ戦争学」にはこの点が抜けている。 著者の書いた別の「戦争学」という本に目を通してみた。するとその23ページ目に、相手のことを学ぶべきだと短く述べられている。にも関わらず、この「戦争学」でも戦略的視点は皆無に近い。非常に残念だ。 従って、1.相手国とのインターアクションを考慮し、その能力・意思と自国のとを比較し、どのようなバランスの中で勝利が導けるという答えを考える事、そして2.自国の戦略に相手がどう反応し、それに自国がどう反応するか、その状況でどの独立変数が自国の優位に導くか、という問題を問うべきだと思う。難しい課題だが、これらの点を考慮する事は当著の質面での向上につながると思う。

Posted by ブクログ

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