ニコンファミリーの従姉妹たち クラシックカメラ選書24

豊田堅二(著者)

• 販売会社／発売会社: 朝日ソノラマ
• 発売年月日: 2002/03/30
• JAN: 9784257120346

商品レビュー

2017/04/18

積んであったクラシックカメラ選書もこれで読了。

SNIKONのとよけん氏がニッコールクラブ会報に連載していた記事を単行本にしたもの。23番目以降は書き下ろし。

ニコンはレンズ交換式アドバンストカメラのニコン１で52年ぶりに新しいマウント、CXマウントのカメラを発売したが、厳密にいうと違うマウント・フォーマットのカメラはＦ以降もう１機種あって、それは電子カメラQV-1000C。2/3インチの画面サイズでＦマウントより一回り小さいバヨネットマウントを有する。交換レンズはこのマウント専用のが２本。報道機関向けに伝送装置とセットでごく少数が販売された。なお、デジタルカメラではなく電子カメラと称するのは、撮影も記録もアナログであるため。

ニコンがD3000系列に代わってDXフォーマットのミラーレスカメラを開発中であることは非常に強く推測される（客観的な証拠は手元にありません）。そのマウントがＦマウントなのか、違うマウントになるのかが気になってしょうがない。

なので、CXマウントの他にもアナザーＦマウントがありはしないか、という目でニコンのことを調べていてこのカメラが目についた。CXマウントはQV-1000Cとは別にまた開発されたものと確認。

ニコンミュージアムで今行わている企画展でも、レンズ交換式中判カメラの試作機や、マウントを変更したSPなどがあり、Ｆマウントと違うマウントのカメラが複数回ニコン社内で作られていたことが分かっている。ニコンとしてもＦマウントありきでカメラを開発しているわけではなく、必要とあれば新しいマウントを用意する。

DXミラーレスがＦマウントなのか（ニッコールレンズを使える上に、ミラーレスのキットレンズがその後購入する一眼レフで使える）、ショートＦマウントというべき新マウントになるのか（フランジバックを短くして高性能レンズを開発できる。当然マウントアダプターは出るだろう）、メーカーの判断を楽しみに待っている。

本書の書下ろしの最終章はニコンのイメージモデル。沢口靖子と中山エミリとMAXが写真で紹介されている。次は誰だろうと結ばれているが、まさかキムタクになろうとは思いもよらなかったに違いない。