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こちら『ランドリー新聞』編集部 世界の子どもライブラリー
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こちら『ランドリー新聞』編集部 世界の子どもライブラリー

アンドリュークレメンツ(著者), 田中奈津子(訳者), 伊東美貴

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2002/02/20
JAN 9784061947535

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商品レビュー

4.5

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2024/02/09

『ぼくたち負け組クラブ』を読んで、作者に興味を持ち読みました。 あとがきに作者は元々教員だったと書かれていました。 だからこういう作品が書けるのか、と腑に落ちました。 授業時間でありながら教えることを全くせず、コーヒーをすすりながら新聞を読んでいるラーソン先生。彼のクラスに入っ...

『ぼくたち負け組クラブ』を読んで、作者に興味を持ち読みました。 あとがきに作者は元々教員だったと書かれていました。 だからこういう作品が書けるのか、と腑に落ちました。 授業時間でありながら教えることを全くせず、コーヒーをすすりながら新聞を読んでいるラーソン先生。彼のクラスに入った転校生のカーラは、ラーソン先生がいかによくない教師であるか記事にまとめ、新聞として教室に掲示します。 クラスの子どもたちが協力して新聞を作る様子を想像すると、微笑ましいです。 言論の自由、離婚問題などなど、いろんなことを考えるきっかけになる本だと思います。

Posted by ブクログ

2022/08/09

カーラ、ランドリーは4年生のとき引っ越しして、半年後たった現在は5年生。白いブラウスに格子のスカートを履いた目立たない女の子。 カーラの145番教室は、ラーソン先生が担任。いつも大騒ぎで保護者からはウチの子をラーソン先生のクラスにしないて欲しいと校長宛にお手紙が寄せられる。ラー...

カーラ、ランドリーは4年生のとき引っ越しして、半年後たった現在は5年生。白いブラウスに格子のスカートを履いた目立たない女の子。 カーラの145番教室は、ラーソン先生が担任。いつも大騒ぎで保護者からはウチの子をラーソン先生のクラスにしないて欲しいと校長宛にお手紙が寄せられる。ラーソン先生は新聞ばかり読んでいて授業らしい授業をしない。  カーラは10月の金曜日に誰にも言わずに『ランドリー新聞』第1号を発行して、教室に掲示した。子ども達はランドリー新聞をみんなで見ていた。ラーソン先生もよくかけている記事ばかりだと喜んで読んでいたら編集部だよりにはラーソン先生が授業をしないのに給料をもらっている事が書かれていた。 かつては3年連続で年間最優秀教師賞を貰っていたラーソン先生だが疲れてしまって、今はやさぐれている。 ランドリー新聞をきっかけにラーソン先生は、私生活は児童にとって関係がないことを考えて、反省した。そして変わろうとした。 カーラはクラスメイトの助けを借りてランドリー新聞の2号を「真実と思いやりをモットーに」として出した。(カーラは4年生の時に前の学校で新聞を出していたが、両親の離婚で心が荒れていたので、誰に対しても意地の悪い態度だった。新聞を作る姿勢も意地悪だったので、前の学校でも揉めた。今回新聞を書いて出した時それをお母さんから指摘されてカーラは反省した。2号からは態度を改めることにした。) 校長のバーンズ博士はラーソン先生を辞めさせるために、ランドリー新聞に落ち度がないか(学校新聞に載せるべきでない記事はないか)に目を光らせていた。そして、持ち込まれた物語(個人的体験談だったようだ)の「悲しみをのりこえて」を12月の9号に見つけた時、バーンズ博士はこれは、使えると考えた。 ラーソン先生は辞職の危機に直面するが、そこでとったラーソン先生の行動とは?カーラ達の機転の利いたやり方とは? 新聞とは?表現の自由とは?憲法とは?など社会科の学習に役立つ。反省してやり直す、親の離婚でダメージを受ける、自分で考えて行動するなど色んな事を考え学べる本だ。小学校高学年、中学生にぜひ読んでもらいたい。

Posted by ブクログ

2022/05/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

カーラ・ランドリーは転校前の学校で、ランドリー新聞なるものを発行してきた。事実を伝えているものの、その内容は、誰かを攻撃・批判するものも多く、大人たちの批判を買っていた。 そして、転校先の小学校でもランドリー新聞なるものを発行するのだ。 カーラのクラス担任は、授業を放棄するようは先生で、宿題も出さないし、勝手にクラスで勉強させ、本人は新聞をゆったり読んでいるような、周囲の保護者や校長達から煙たがられる存在。校長は、ラーソン先生をどうにかして辞めさせる材料はないかと狙っている。 そんな中でカーラはラーソン先生のやり方を問う記事を書いた新聞を発行。ラーソン先生を読んでショックを受け、一度は怒るものの、家で今までの自分の行動を振り返り、これではいけないと、考えを改める。 これをきっかけにラーソン先生は教室で新聞を通して、報道と表現の自由についての授業を行っていく。 一方、カーラは、母親からたとえ事実ではあっても人を傷つけ悲しませるような記事を書くことはあってはならない、と言われ、ラーソン先生の授業も相まって、自分の書いてきた新聞内容を振り返り、どのような新聞が『良心』のある新聞なのか、を考える。 ランドリー新聞は、学級新聞であったが、反響は大きく、目立たない存在だったカーラは一気に注目を集める。 そして、新聞発行にクラスから協力者も現れ、新聞のファン(大人も子どもも)も増え、カーラは編集長に、ラーソン先生が新聞における責任者となり、発行部数も増やしていく。 ところが、ある日発行された新聞を校長が読み、それを材料に、ラーソン先生を退職に追い込もうとするが、先生は、自らの退職の危機をも客観的にとらえ、授業として、アメリカの憲法でも保障されている、報道と表現の自由、についての授業を進めていくのだ。 報道と表現の自由。 事実は事実として、それを好意的にとらえるか、批判的にとらえるか、それとも中立的にとらえるのか、多方向からのアプローチがあります。 同じ事実でも、そこに新聞の『良心』が現れるのです。 ランドリー新聞のモットーは『真実と思いやり』 授業を通して新聞を作っていく子どもたちに色々な気づきが出てきてきます。 私が素晴らしいと思ったのは、この授業風景。 日本とは違って、教科書にだけ沿って授業を行うのではなく、あるテーマを先生が投げかけ、生徒同士で自由に意見を交わし、それを最後に先生がまとめていく、というスタイル。 今、日本が学校に取り入れていこうとしている『アクティブ・ラーニング』の世界がここにあります。 こういった授業を進めることにより、子どもたちは、疑問に思ったこと、意見を交わす力を自然と身につけていくことができるのだな、と感じました。 難しいテーマでも、疑問の投げかたを優しくすれば、子どもたちもそれを考えて、理解していくことができるのだ、教えてくれました。 ラーソン先生も子どもたちにとっても楽しい授業をすることで、子どもたち、そして大人たちから再び信頼を得ていくのです。 児童書ではあるけれど、読みごたえがたっぷりの面白みのある本でした。大人にもお薦めです。

Posted by ブクログ

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