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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社/
発売年月日 2002/09/25
JAN 9784104077038

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商品レビュー

4.2

14件のお客様レビュー

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2017/06/15

水村美苗さんの小説「本格小説」を読了。上下で900ページ弱あったがとても面白く、久しぶりに寝る時間を削っての読書であっというまに読み切ってしまった。  二十歳前にが女中として戦前の裕福な家で働き始め、戦後似至りその家の様々な変遷を見守った土屋富美子の語りが物語の柱となっているが...

水村美苗さんの小説「本格小説」を読了。上下で900ページ弱あったがとても面白く、久しぶりに寝る時間を削っての読書であっというまに読み切ってしまった。  二十歳前にが女中として戦前の裕福な家で働き始め、戦後似至りその家の様々な変遷を見守った土屋富美子の語りが物語の柱となっているが、彼女の話を聞いた若き編集者加藤祐介の回想がその柱を支え見事な構造を完成させるという複雑な構成だ。  富美子が語るのは身分の違いゆえに悲恋となった裕福な家にうまれた女性であるよう子と満州から帰国し着の身着のままでの生活を東京で始めた家庭で暮らしていたその出生にも戦争ゆえに複雑な事情を抱えていた男性太郎の悲恋だが、祐介が語る部分では太郎を支えた富美子と太郎との微妙な男女の関係が暴露され、それがこの物語をシンプルな悲恋の物語だけでは終わらせず色々な人が経験する人の人生の複雑な巡り会いと結びつきとそれ故に抱える人の痛みを表現する物語としている、  成城に家を持ち、軽井沢での夏の暮らしと送る裕福な家庭の描写および太郎の不遇な境遇から不屈の精神でもって成功したの米国での仕事の様子など本当に存在した人物の伝記の部分もあるのかと思わせるくらいの筆力はすばらしく、戦前から戦後の40年に日本人が経験したおおきな時代の変化、それに翻弄された人たちの様子の描写もこの物語の大きな魅力になっている、  凄い本だなあと思い、読後に調べてみたら著者はエミリー・ブロンテの「嵐が丘」を日本の戦後を舞台に書き換えた恋愛小説であるとの情報を発見。そんな小説の書き方もあるのかと不思議な驚きを感じたが、構想は嵐が丘から得たとしても自身の米国での生活経験をこの物語の大事な下地として真実味をもった話に仕上げている構成力は、アイデアの元はべつとして賞賛されるべきものだろう。  そんなドロドロなお話を下品にならず上品にまとめた大人の恋愛小説(お固い人生を送りすぎた人には理解されないお話だろうが)を読むBGMに選んだのがSteve Czaenckiの"When I deam of you". 知るひとがピアニストの名品です。 https://www.youtube.com/watch?v=BuxqoX_Bajg

Posted by ブクログ

2016/02/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった。 小説だとしたら、登場人物たちの人間臭い魅力を描ききっていると思う。そしてもしも事実ならば、「事実は小説よりも奇なり」だ。 帯には「超恋愛小説」とあったが、著者は人づてに聞いたに過ぎず、また第三者の目線で語られているのが面白い。当人たちの主観がなく、彼らの間でどんな会話があったのか、どんな思いを抱えていたのかは推測するしかなく、想像をたくましくしてしまう。 「純粋に」人を好きになるとはどういうことだろう。自分を貫いているつもりでも、「時と場合」がモノを言う。愛情の深さは幸せに比例しない。人の心に深く入っていくことはとてもおそろしいが、それゆえの魅力と引力を持っているのかもしれない。

Posted by ブクログ

2014/05/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻・下巻と一気読みした後,しばらく時間をおいて,下巻のみ再読。 結末まで知っているので,フミ子さんの太郎に対する言動など,ああ,なるほどと思いながら読みました。 フミ子さんは太郎に対し特別な感情を抱いていたのだろうと思います。 最初読み終わったときはそれなりに面白かったと満足でしたが,まず,一級と言っていいほど魅力的な男性2人から愛されるよう子に全くといっていいほど私は魅力を感じなかったですし,よう子の死のきっかけになる行動もわがままお嬢様そのもので同情できず,そもそも現代を舞台にしてその死因で亡くなるというのはちょっとなあ,と再読では以上の部分が目について,釈然としないものと感じました。 あと,それほど熱烈に愛していたよう子が若くして亡くなったのはフミ子さんにも一端の責任があるように思ったのですが,太郎がそのことについて何にも言わなかったのもちょっと腑に落ちませんでした(もちろん,その後,フミ子さんは献身的によう子を看病していたわけですが…) 構成もユニークですし,一読の価値はありますが,私にとっては手元に置いて何度も読みたい本ではありませんでした。

Posted by ブクログ

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