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ガンダム者 ガンダムを創った男たち
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2002/10/09 |
JAN | 9784063301816 |
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商品レビュー
4.3
4件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ガンダムはファーストの系譜に連なるものが好みであると自覚するにはいわゆるアナザーの出現を待たねばならなかったが、その時点までそう思える感性を維持できたのは、大学生の頃に周囲にまあまあ濃い人材が集って語らう機会が多かったことが所以であろう。 今となってはすべてどうでもよくなってしまったが、本書によって掘り起こされた熾火はまだ若干の熱を帯びていることを確認した。 以下、雑感。 ガンダムの本なのにスタジオぬえの関係者インタビューで語られるヤマト秘話。ヤマトの原案であった『アステロイド6』という企画においては岩塊をまとった宇宙船という設定だったが、宇宙船のデザインの変遷で三笠、長門となり、長門はマイナーだから大和にすんべとなった……という。ヤマトありきではなかったとインタビュアーも驚いている。 ガンダムに限らず、その時代のことがこもごも語られている。アニメがどういうふうに見られていたものであったか、そこに集った人々がどういう鬱屈を抱いていたか、それ抜きには語るものではないと感じられる。 かつてこよなく愛した作家に対し、憎悪に近い念を抱くようになってしまったことを残念に思うなど。 経験者談だとまずクソミソに貶される虫プロの、嚆矢ともいえる功績に触れられている。サンダーバードという革新から生まれた0テスター、ライディーンの誕生秘話。 大河原邦男氏が自らを卑下するさまに苛立ちを隠せないインタビュアー、尊敬するレジェンドが目の前でそんなふうに振る舞ったらと考えれば苛立つ気持ちも理解できるような気はする。しかしなぜそんなにも自らを卑下するのか? インタビューの最後に種明かしがされる。タツノコで天野喜孝、サンライズで安彦良和。これらの比類なき巨大な才能と間近に仕事をしてしまったならば、大河原邦男という、ファンからすれば見上げるしかない巨大な星ですらも自らの輝きに不感症になってしまうものらしい。 ファーストガンダムの初期構想である『フリーダムファイター』は『リヴァイアス』に受け継がれたのかな、とか。 ザク、シャア、ガンダムの命名秘話。ふくらはぎ由来ではなかった。 星山氏によりターンエーの企画の端緒が語られている。 小説版がなぜ書かれたのかずっと謎だった。アニメ版のストーリーは監督のものではなかったのだろうと今なら思える。 "今でさえもこれだけ容易にコンピューターが手に入る。これが今後、半導体の価格がますます下がっていくと現在よりさらに容易にコンピューターが手に入るようになる。そうしたら今以上にもっと、ものをつくるということが似合っていない人たちに映像制作のハードウェアが行き渡るようになりますから、くだらない作品はもっと、もっと、もっと出てくるんです。" p.336 この言葉は「クリエイティブに関わる裾野は広くて良い」と解釈できる。AIによるパクり屋が出現することはさすがに想定外であったことだろう。
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伝説的なアニメ、 (ファースト)ガンダムの制作に携わった人が、それぞれの視点で自分の経歴とガンダムの関わりについてインタビューに答えている。 ガンダムというと冨野監督がクローズアップされることが多いが、それなりのポジションにそれなりの人が配置され、一種の化学反応的に作品ができて...
伝説的なアニメ、 (ファースト)ガンダムの制作に携わった人が、それぞれの視点で自分の経歴とガンダムの関わりについてインタビューに答えている。 ガンダムというと冨野監督がクローズアップされることが多いが、それなりのポジションにそれなりの人が配置され、一種の化学反応的に作品ができてきたことがよくわかる。決して大きな会社ではないサンライズで、フリーの人が集まってできたガンダムという作品は、クリエイター全体が作り出した作品のような気がする。 制作から20年近くたって、当時の様子を知るためにも、作品の振り返りとしては非常によいと思う。
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サンライズの経営者のインタビューを読みました。非常に興味深いインタビューでした。興味を持った点を整理すると、以下のようになります。第1に、ガンダムのようなオリジナル路線は消極的選択だった。当時、漫画原作のアニメが主流だった。しかし、後発のサンライズには、漫画原作のアニメに参入する...
サンライズの経営者のインタビューを読みました。非常に興味深いインタビューでした。興味を持った点を整理すると、以下のようになります。第1に、ガンダムのようなオリジナル路線は消極的選択だった。当時、漫画原作のアニメが主流だった。しかし、後発のサンライズには、漫画原作のアニメに参入する余地がなかった。そのため、ガンダムのようなオリジナルのアニメを選択せざる得なかった。第2に、サンライズは、スポンサーサイドの企業だった。多くのアニメにとって、視聴率こそが重要だった。そのため、子供にでも分かるストーリである必要があった。それに対して、サンライズは、プラモデル、玩具等を製作するスポンサーに向いていた。スポンサーが満足してくれれば、視聴率は気にしなかった。そのため、ガンダムのような子供が理解不可能な話でも大丈夫だった。第3に、虫プロの残党なので、製作部門ではなく、管理部門重視の会社である。虫プロは、製作重視、管理部門軽視で滅びた。その反省に立って、サンライズは、管理部門重視の会社になった。最後に、タンエースの失敗は、折込み済みだと主張しています。正直、この主張は、建前なのでしょうか、本音なのでしょうか。
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