プログラム工学 実装、設計、分析、テスト Information Science & EngineeringS9

紫合治(著者)

• 販売会社／発売会社: サイエンス社/
• 発売年月日: 2002/10/10
• JAN: 9784781910130

商品レビュー

2012/05/01

内容は、教科書的なもので、C言語の文法を覚えたばかりの、よちよち歩きのプログラマがプログラムの定石を覚えるために読む本といったところです。目次は、

第１章　プログラム工学概要
第２章　プログラムの制御構造
第３章　プログラムのデータ構造
第４章　コーディングスタイル
第５章　手続きによるモジュール化
第６章　データフローとプロセス
第７章　オブジェクト指向
第８章　ソフトウェアアーキテクチャ
第９章　テスト

です。

教科書的と書きましたが、筆者は、東京電機大学情報環境学部の先生で、実際に「ソフトウェア工学」という講義で使用されているようです。

http://www.se.sie.dendai.ac.jp/2007/se/

上のリンクを辿ってもらえると、講義用のプレゼン資料（PPT）が置いてあり、本の内容とほぼ1対1でした。

ソフトウェアテストのところは、「制御フロー網羅」、「データフロー網羅」、「同値分割法」、「境界値分析法」、「原因－結果グラフ法」、「決定表法」、「誤り挿入法」、「コード変更法」、「Halsteadの測度」、「MaCabeの測度」というもので、名称はちょっとあれ？って思いますが、「測度＝メトリクス」のことといったように読み替えてもらえればOKです。こちらも、基本を抑えています。

では、おすすめ本かと聞かれると、、、ちょっと返事に困るんですね。

全体的に抑えてるトピックスについてはよいと思いますし、本に載っている演習問題も良い問題がたくさんあってよいのですが、プログラミングという点で言うと書かれているコードが気に入らないし、テストの章で言うと、例があまり適切ではありません。むーん。

でも、上のWebページを呼んでいると、プログラム好きそうな先生なので授業は面白いのかもしれません。Haskellとか教えているみたいですし。