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陸軍省軍務局史(下巻) 昭和編 芙蓉軍事記録リバイバル
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 芙蓉書房出版/ |
発売年月日 | 2002/07/20 |
JAN | 9784829503195 |
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陸軍省軍務局史(下巻)
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下巻。上巻よりも面白く、人物年譜や人脈系譜も含まれており資料としても使える。面白い理由は、永田鉄山や石原莞爾、武藤章など人物評伝に力が注がれているためである。また、戦後の宇垣回想と荒木回想との相克は興味深いが、荒木に説得力がないのは非合理的かつ独善的臭みがあるからだろうか。その独善性が顕著なのは、226事件の陸軍総括が赤色的国体変革に原因を求め、赤色ブローカーや左翼転向者が乱の原因とした点である。何でも共産主義に押し込めればよいというものでもなかろう。著者も独善性の原因は陸大教育にあると喝破している。 ただし、昭和期の問題を政党人の気概のなさや軍人の結束力の高さに求めるのは、軍人性善説に立ちすぎで、むしろ、広い視野が得られなかったのは、省庁間の人材交流がほとんどなかったことに求められるべきではないだろうか。役割として軍人以外の立場に立てば、軍人のみの独善的な行動は抑制されるし、他方、軍人としての見識を大蔵・外務・商工政策に役立てることもできよう。科学技術は、基礎教育を含めた広い範囲の基礎力向上と費用が必要で、軍事費に3~4割も支出する異常な状況は早期に是正されたと期待できる。 おそらく人件費が多くを占めたであろう軍事費の抑制、すなわち、大正時代に軍人の数を減らし、科学技術予算を増やすことができれば、もう少し違った結末を迎えたのではないかと思えるのだが…。もっとも、軍人などの公務員の数を減らすことは困難であること、省庁間の人材交流も十分ではないのは、今も昔も変わらないのかもしれないが…。
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