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信長と天皇 中世的権威に挑む覇王 講談社学術文庫1561
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 2002/09/12 |
JAN | 9784061595613 |
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信長と天皇
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商品レビュー
3.5
4件のお客様レビュー
信長暗殺黒幕説は数々あるが、本書は信長の最大のライバルを正親町天皇であるとして、正親町天皇黒幕説を説く。 2020年に放映されたNHKの大河ドラマ「麒麟が来る」では、玉三郎演ずる正親町天皇の使嗾による光秀の謀反というストーリーが取られていた。 そのアイデアの源泉は本性だったのかも...
信長暗殺黒幕説は数々あるが、本書は信長の最大のライバルを正親町天皇であるとして、正親町天皇黒幕説を説く。 2020年に放映されたNHKの大河ドラマ「麒麟が来る」では、玉三郎演ずる正親町天皇の使嗾による光秀の謀反というストーリーが取られていた。 そのアイデアの源泉は本性だったのかもしれない。
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将軍義昭の追放、一向一揆の鎮圧、そして割拠する戦国大名にも彼に伍する者はすでにいない。中世的権威を否定することで統一事業を推し進め、いまや天下を手中にせんとする覇王の前に立ちはだかった最大の障壁は正親町天皇だった。天下人・信長は天皇を超えようとしたのか?信長の政治構想を追求し、天皇制存続の謎と天皇の権威の実体に迫る。(親本は講談社現代新書1992年刊、2002年文庫化) ・はじめに ・序 章 上洛志向 ・第一章 入京直後の公武関係 ・第二章 勅命講和 ・第三章 天皇の平和 ・第四章 神格化の挫折 ・終 章 本能寺の変なかりせば ・学術文庫版あとがき 本書は、「室町の王権」「戦国大名と天皇」の続編となる内容であり、秀吉・徳川篇「武家と天皇」と併せた天皇史の4部作といえるものだという。ゆえに、どちらかというと正親町天皇の方が主人公という感じがする。本来は4部作を読んで感想を書きべきであろうが、本書についてのみ感想を記すこととしたい。(他の本は未読) 著者があとがきに記すとおり、いまや古典と言えよう。著者は「信長に対して厳しすぎる視点で書いたように受け取られるかもしれない」が真意は、「信長を偉大な政治家と規定したうえで、なお中世以来の天皇史の立場から見ればどうなるか、という角度からとらえ直すこと」を主眼としたという。ゆえに(刊行当時の)他の信長関係書と異なって信長に対して厳しい見方をしていると言える。 面白い部分もあるが、文中の些細なミス等が気になる。また、牽強付会で強引な論理や推測も目立つ。例えば、金ヶ崎の退き口を「一兵も損なわず無地に朽木越を通って京都へ引き揚げた」p72とするが疑問を感じる。また、三河物語を「「徳川家康の帳下の兵士の手になる」p90としている。間違いではないだろうが、書き方に疑問を感じる。 「信長が最終目標の征夷大将軍に任官しえないのは、関東を現実に支配していないという既成事実の欠如だけであった。」p125というのもどうだろか。征夷大将軍に任官するためには、実際に関東を支配している必要があったのだろうか。 織田勝長を信長の許に押送したことにより、「公式に武田と織田の間は手切れの状態になった」p186というのもユニークな見方である。対して信忠と松姫の関係は、表向き破約を言い出さず切り札として残しておく腹だったとするp186が、裏付けは何であろうか。 天正十年の武田攻めについて、織田軍に比べ、徳川軍の動きが遅れたのは、あらかじめ計画されていたうえでのことであり、「家康は、わざと悠長に行軍するよう、かねて信長に言い含められていたに違いない」p189というのも推測で、根拠は明示されていない。実際は、信忠の侵攻は早かっただけではないだろうか。 以上、気になる点を挙げて行ったら、トンデモ本のようになってしまったが、「天皇と信長」という部分では、得るところもあった。
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先入観で思ってるほど信長が圧倒的権力を持っていた訳ではないというのがよくわかる。 正親町天皇の政治力の高さが垣間見えた。
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