ダレン・シャン(6) バンパイアの運命

ダレン・シャン(著者), 橋本恵(訳者)

• 販売会社／発売会社: 小学館
• 発売年月日: 2002/10/20
• JAN: 9784092903067

商品レビュー

2010/01/15

トリを飾る一冊

[yui]

「ヴァンパイア・マウンテン」編のトリを飾る一冊。正しさとは何か？について考えさせられる。物事にはいくつもの面があって、見方によって正義は変わるということ……その切なさと哀しみが刺さって、痛い。

2025/04/02

悲しさが詰まった1冊だったと感じる。
それと、物語が動き出したというか 危機感？やハラハラ感が今までの巻の中で1番強く感じた。

2024/12/14

ダレンって、こんなに過酷な物語だったんだっけ……。序盤は、とにかく肉体的に痛いし苦しい。いくらバンパイアは身体が強いとは言え、その環境では死んじゃうよお……と思いながらページをめくった。オオカミたちとの再会に、どれだけほっとしたことか。群れの生活に順応できるなんて、適応能力の高さがエグすぎる。
6巻で改めて認識するのが、ダレンは経験することで成長する主人公である、ということ。バンパニーズとの戦いで実際に1人屠ってから、その事の重さに煩悶する。そうなってはじめて、カーダの裏切りの意図も理解する。戻れないところまでしっかりじっくり経験してから悟るなんて、ちょっと残酷だけれど、その経験が物語の説得力となっていた。
それにしても……エラもここで死んでしまうのか……。なかなか感情をあらわにしないクレプスリーの慟哭は、ずんと胸にくる。児童書のくせに、しんどい別れが多すぎやしないか。フラグは随所にたっていたけれど、カーダもとても魅力的なキャラクターだったなあ……。
このシリーズ、文章のテンポもすごくよいが、過去をバネにしたダレンの生き様の勢いがそれを上回ってくるのがすごいと思う。最終章でバンパイア元帥に就任したダレンの今後の活躍に目が離せなくなる。