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子どもの本は世界の架け橋
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子どもの本は世界の架け橋

イェラレップマン(著者), 森本真実(訳者)

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子どもの本は世界の架け橋

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 こぐま社/
発売年月日 2002/09/15
JAN 9784772190374

子どもの本は世界の架け橋

¥550

商品レビュー

3.7

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2021/01/16

子どもに本を供給するために尽力された…事はわかっていたけど、それが戦争直後だった事に苦労の大きさが覗われる。やってる事には共感出来るし立派な事だとは思うけど、正直言ってあまり面白くはなかった。 とてもパワフルで自分の信念を曲げない女性で、始終テンションがハイになっている。彼女自...

子どもに本を供給するために尽力された…事はわかっていたけど、それが戦争直後だった事に苦労の大きさが覗われる。やってる事には共感出来るし立派な事だとは思うけど、正直言ってあまり面白くはなかった。 とてもパワフルで自分の信念を曲げない女性で、始終テンションがハイになっている。彼女自身がワーカホリックで仕事に依存しているような印象を受けたのは私だけだろうか。それもある意味、戦争の後遺症とも言えるかもしれない。

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2016/04/19

米軍からの要請を受けて、ドイツの女性と子供を再教育したイェラ・レップマンの回想記。 本の文化的価値、子どもの意見表明権、芸術による国際交流など、重要な一歩がいくつか記されていた。 ・オルテガ・イ・ガセット:成熟は、子ども時代の終結ではなく、統合である。詩人のうた、賢人のことば...

米軍からの要請を受けて、ドイツの女性と子供を再教育したイェラ・レップマンの回想記。 本の文化的価値、子どもの意見表明権、芸術による国際交流など、重要な一歩がいくつか記されていた。 ・オルテガ・イ・ガセット:成熟は、子ども時代の終結ではなく、統合である。詩人のうた、賢人のことば、政治家の才気などは、子どもの中で長い間抑圧され解放されずにいたものが、おとなになって出てきた反響に他ならない。(P230)

Posted by ブクログ

2013/01/14

ミュンヘン国際児童図書館(IJB)や国際児童図書評議会(IBBY)を創設したイェラ・レップマンの自伝。 『図書館への道』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4790291030で知った。 原著は1964年出版。 第二次...

ミュンヘン国際児童図書館(IJB)や国際児童図書評議会(IBBY)を創設したイェラ・レップマンの自伝。 『図書館への道』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4790291030で知った。 原著は1964年出版。 第二次世界大戦と冷戦の狭間の荒廃したドイツで、子供と本の、子供と大人の、そして国と国のあいだに子供の本で橋をかけようと奮闘した記録。 何もない、一般ドイツ人が衣食住にも困っている時点で、レップマンは国際児童書展を構想する。 本はもちろんない。みんな空爆でやられたし、そもそもナチ時代に焚書にあっている。 上からは予算ありません、他にすることあるだろと言われる。 でも、お金がないなら助力を請いましょうと、各国に手紙を出して、その国の良書を送ってもらう。 ナチに目隠しされてきた子供たちに、世界を見せましょうと。 それも本当なんだろうけど、行動の根底には、子供には本(おはなし)が必要だという信念がある。 表紙のニルスは展覧会のポスターからとったもの。 展覧会はその後、常設図書館になりIBBYになる。 本が置いてあるだけの「場所」ではない、本と人、人と人をつなぐ図書館という場をつくっていく過程は、おもしろいくらい難民キャンプの図書館づくりと似ている。 子供が安心して子供でいられる場所に必要なものはどこも同じなんだ。 レップマンがガンガン仕事をすすめていく様子はワクワクする。 でてくる人物は、もともとの知り合いもそこで知り合う人たちもべらぼうに豪華。 ケストナー、エレノア・ルーズベルト、アンナ・フロイト、アルフレッド・ウェーバー… 石井桃子もちょこっと出てきた。 (その時の話が『プーと私』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4309022499に書いてある) 特にケストナーが素敵。「動物会議」が書かれたときのエピソードもある。 「どうぶつ会議」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4001100428 「動物会議」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4001150581 知識人との交流も、政治の丁々発止も、子供たちとの対話も、知的で面白い。 ユーモアってこういうのを言うのか、と思うような文章も素敵。 ユーモアがありすぎてどこまで本当なのかたまにわからなくなるけど、大変なことをさらっと(しかし矮小化せずに)書くやりかたは品がいい。 図書館みたいにいろんな要素が入っているから、きっと何度読んでも発見があるだろう。 イェラ・レップマンはユダヤ系ドイツ人で、イギリスに亡命した人。 戦後、米軍に女性と子供の再教育への協力を請われ、占領国の軍服を着てドイツに入る。 この時点で五十代。だからこの人は、まだ「ユダヤ人」ではなく「ユダヤ系ドイツ人」だったころだと思う。 ドイツは「ユダヤ人」を殺した国。だけどただの敵国じゃなくて、この人にとっては祖国でもある。 自分の親しんだ国が荒れ果てるショック、占領軍の潤沢な物資との差、それを見て抱く気持ちの米軍人との差。 ユダヤ人なのにドイツのために尽力しました、とか、ユダヤ人だからもう二度と起こさないために再教育しました、ではないんだ。 次から次へと感想や知りたいが湧いてくる、いい本だった。これは欲しい。

Posted by ブクログ

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