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意識通信 ドリーム・ナヴィゲイターの誕生 ちくま学芸文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房/ |
発売年月日 | 2002/07/10 |
JAN | 9784480087089 |
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意識通信
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「生命学」の提唱者である著者が、ネット空間に代表される匿名の空間でのコミュニケーションについて、哲学的な観点から思索を展開している本です。 本書のタイトルになっている「意識通信」とは、たんなる情報伝達を目的とするのではなく、「コミュニケーションすることそれ自体を目的とするような...
「生命学」の提唱者である著者が、ネット空間に代表される匿名の空間でのコミュニケーションについて、哲学的な観点から思索を展開している本です。 本書のタイトルになっている「意識通信」とは、たんなる情報伝達を目的とするのではなく、「コミュニケーションすることそれ自体を目的とするようなコミュニケーション」のことを意味しています。ネット空間や都市などの匿名の空間で、人びとは現実の「私」ではない、もう一人の自己を演出しています。そこでは、ふだん表に現われず隠されていた人格が解き放たれ、やはり匿名の他者とコミュニケーションをおこなう快感が享受されていると著者はいいます。あらたな「人格」を通じて他者と交流する快感をあじわうことを可能にする匿名の空間の存在を、著者は肯定的に受け止めつつも、そこに生じる問題があることも指摘します。 匿名の空間のなかで吐き出されつづける、おなじパターンの膨大なメッセージ群は、得体の知れない何者かの〈ひとりごと〉であるかのように感じられます。この得体の知れない何者かは、「社会的な無意識」のことだと著者はいい、ふだん抑圧されている人びとの無意識が匿名の空間のなかで奔出していると主張します。 そのうえで著者は、この「社会的な無意識」がそのまま奔出することを回避する道をさぐろうとしています。そこで求められるのは、匿名性の空間内を飛び交う無数のメッセージを取り集め、配置し、デザインするホストの役割を果たす人びとです。このような人びとを、著者は「ドリーム・ナヴィゲイター」と呼んでいます。彼らの仕事によって、われわれの意識の奥底におりのように溜まっている無意識の声が一定のかたちにデザインされ、われわれは自分の発したメッセージが思いもよらない仕方で他の参加者のメッセージと交流する快感をあじわうことができるようになります。ドリーム・ナヴィゲイターとは、匿名の空間に内在しながら、そこで生まれる「意識通信」の〈強度〉を高めるような存在だといえるでしょう。
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