読み聞かせる戦争

日本ペンクラブ(編者), 加賀美幸子

• 内容紹介: //付属品～CD1枚付
• 販売会社／発売会社: 光文社/
• 発売年月日: 2002/07/25
• JAN: 9784334973476

商品レビュー

2024/09/13

終戦の季節を迎え取り寄せたのだが、戦争による惨状が並び、なかなか読み進められない。CDの朗読を聞いてあとに文章として読み返し、2カ月以上継続借りてしまった。
戦争を体験した世代中心に、広島、長崎、沖縄、東京、カンボジア、中国、満州での様子を文字と声を通した語りを追体験できる。学徒隊、特攻隊、空襲、原爆体験、捕虜体験、駐屯兵の言葉は重く辛い。朗読は九つの作品で、「生の手応え」を感じる。

選者のまえがきを抜粋

「戦争を始めるのはいつも男性。女性は、夫や子供や恋人を亡くして、悲しみの底にあったけれど、男性が決めたそのことに、ブレーキをかける力はなかった。」

「声は言葉を乗せ、言葉は心と内容を乗せるもの。書かれたものは書いた人のものですが、声に出して読むと、それはそのまま、読む人のものになります」。

「国と国との一番凄まじい戦いを語り伝えることによって、人の命を考えたいのです。」

2010/01/10

伊集院静さんの著書『ずーっといっしょ』内での対談において、伊集院静さんと堂本剛さんが対談前に読んだ本のうちのひとつ。
それがきっかけで、この本を手に取りました。

いくつか収録されている作品の中で一番印象に残ったのは『母と子でみる東京大空襲』
今まで知らなかった詳細な記録と、なぜここまで被害が大きくなったのかを知ることができました。

また、広島・長崎のような無差別爆撃は日本軍も行なっていたということも再認識しました。

被害者、加害者、両方の立場での事実を知らなければならないと思いました。