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田中芳樹の運命 二人の皇帝 シリーズ・冒険3
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田中芳樹の運命 二人の皇帝 シリーズ・冒険3

田中芳樹(著者), 幸田露伴(著者)

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田中芳樹の運命 二人の皇帝 シリーズ・冒険3

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社/
発売年月日 2002/05/20
JAN 9784062701136

田中芳樹の運命 二人の皇帝

¥110

商品レビュー

4

2件のお客様レビュー

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2009/12/28

再び田中芳樹さん。 幸田露伴原作の『運命』の現代翻訳版です。これで3度目? 三島由紀夫の後に読んだので読みやすいのなんの! 楽しんでページをめくることができました。 話は明の太祖・洪武帝(朱元璋)が亡くなる場面から始まります。 洪武帝は長年、自分亡き後の後継者で悩みに悩んでいま...

再び田中芳樹さん。 幸田露伴原作の『運命』の現代翻訳版です。これで3度目? 三島由紀夫の後に読んだので読みやすいのなんの! 楽しんでページをめくることができました。 話は明の太祖・洪武帝(朱元璋)が亡くなる場面から始まります。 洪武帝は長年、自分亡き後の後継者で悩みに悩んでいました。 最初は長男を儀礼通り皇太子に決めていたのですが、 病死したため、新たな後継者を決めなければならなくなった際、 洪武帝は勇猛果敢で燕王に封ぜられていた四男・朱棣を希望したが、 次男と三男が生きていたため孫をしぶしぶ跡目につけるはめになったのです。 上の兄弟を差し置いて、弟が天下を継ぐことは反することであったので。 しかし元々猜疑心の強い洪武帝。 皇太子にしては心の優しすぎてたよりのない孫が心配で、 あろうことか明の忠臣を次々と粛清したのです。 胡惟庸の獄で宰相・胡惟庸、藍玉の獄で大将軍・藍玉らを含めて5万程殺してます。 もともと中国史上でも1番じゃないかってくらい人を殺した皇帝です。 子供の頃からの仲間の徐達や、甥でもある勇猛果敢な李文忠らも 洪武帝によって毒殺されたという疑惑も信憑性を帯びてありますし。 洪武帝は結局死ぬ間際まで功臣(特に知識人)を殺しまくった人なので・・・ で、そんな感じで有能な知識人を殺しつくした洪武帝の崩御で即位したのが、 まだ10代の、洪武帝の孫である建文帝です。 このひとは本当に優しい人だったらしく民にも評判がよかったのですが、 側近たちにとっては頼りないことこの上ない甘いひとでした。 そこで文人・黄子澄、武人・斉泰がタッグを組んで朝廷を動かすこととなるのです。 しかしこのふたりも建文帝が心配だったのか、 周囲の王(洪武帝には25人もの子供がいたので)を潰しにかかります。 理由はまぁ謀反を企てたとか、皇帝の命を狙ったとか・・・要するにいちゃもんです。 なので遂には湘王という王が 「わしは謀反など企んではいない」と抗議の焼身自殺を遂げたりします。 ここでやめときゃよかったのに黄子澄、斉泰は慢心からか、 例の燕王を潰そうとたくらむに至ります。 燕王は勇猛果敢で騎馬民族との領地争いの要である北方の王です。 側近は名高い武将の張玉と、若いけれど知恵も勇気もある朱能。 あとはかの有名な鄭和・イシハ・侯顕の宦官トリオも燕王の配下です。 といっても太祖・洪武帝が宦官嫌いだったので、 宦官といっても当時は雑用係みたいなことをさせられていたようです。 後の燕王と建文帝の戦い(靖難の役)で認められ、 かの大航海という大役を命じられるまでになるのは先の話・・・ とにかくそんな燕王。 当然黄子澄と斉泰のたくらみなど筒抜けです。 しかし叔父が甥をから王位を簒奪するなどあってはならないので おとなしく静観していたのですが、 朝廷がスパイを送り込み、援助名目で軍まで差し向けるに至って 「奸臣」を潰すとして戦いを宣言します。これが靖難の役です。 「靖難の師」が皇帝を無法者から救うための戦いという意味である事から、 歴史上では靖難の役と呼ばれています。 そんなこんなで建文帝VS燕王の靖難の役が起こるのですが、 洪武帝が生前に朝廷の人材をばっさばっさ殺してくれたので、 戦おうにも朝廷側には部隊を率いることのできる有能な人材がいません。 黄子澄は例の毒殺疑惑のある李文忠の息子を推薦し、 総指揮を取らせて戦わせますが、まぁこれが美男子なだけで戦はダメで・・・ しかも推薦した手前、責任追及を受けることを恐れた黄子澄が 「ことごとく大勝しております」だなんてウソの報告をするものだから、 南軍(朝廷軍)は無能な指揮官の元での戦いを余儀なくされたのです。 おかげで平安だの徐輝祖(これも毒殺疑惑の徐達の息子)も 力を発揮する事が出来ず南軍におされてしまいます。 そして遂に燕王は天下を取り、明の永楽帝に43歳にて即位したのです。 しかしここからがこの『運命』の真骨頂。破れた建文帝の行方です。 洪武帝が亡くなる前に「いざとなったらこの箱を開けなさい」と言った箱。 これを建文帝と側近が開けると、そこには剃刀と法衣、金子があったのです。 つまり僧侶に扮装して逃げろと言うことです。 そして建文帝は剃髪し、逃げおおせたという・・・。 最後、建文帝は、永楽帝の孫の正統帝に出会います。 ここらへんの書かれ方は書いちゃうと勿体無いので是非読んで欲しいです。 戦った北軍の者も南軍の者もみんな死んだのに建文帝は生きていた。 奇妙な運命のめぐり合わせと言うか何と言うか・・・。 やっぱり田中さんの話は最後がうまい!と思う締めくくりです。

Posted by ブクログ

2008/07/14

田中芳樹が幸田露伴の名作『運命』を翻訳した本。田中さんの『銀河英雄伝説』をほうふつさせる場面がいくつもあって面白かったですね。図書館予約数は0(08/07/14現在)です。

Posted by ブクログ

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