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路傍の石 偕成社文庫3115
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 偕成社/ |
発売年月日 | 2002/05/01 |
JAN | 9784036511501 |
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路傍の石
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
ビブリオバトルで中学生が紹介していた。中学生が「路傍の石」をバトル本に選んだ衝撃で読んでみました。 時代背景は明治で価値観にギャップはあるものの、生きていく上で数々の困難にでくわすこと、それに立ち向かわなくては前に進めないこと、は令和でも変わらない。吾一くんは二転三転する状況に絶...
ビブリオバトルで中学生が紹介していた。中学生が「路傍の石」をバトル本に選んだ衝撃で読んでみました。 時代背景は明治で価値観にギャップはあるものの、生きていく上で数々の困難にでくわすこと、それに立ち向かわなくては前に進めないこと、は令和でも変わらない。吾一くんは二転三転する状況に絶望しながらも不屈の精神で立ち上がる。回りにいろいろなタイプの大人がでてくるのが面白く感じた。私も困っている子供に手をさしのべられる良き大人でいたい。 凪良ゆうさんの「流浪の月」と似たものを感じました。
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路傍の石。 言葉だけは知っているけど 実際には読んだことがなかった。 ちゃんと知るために読んでみた! 舞台は、ひと世代もふた世代も前。 歴史の授業にでてくるような時代背景。 あらすじ。 主人公の吾一は、明治初期の人だが、 名を残した士族を先祖にもち その誇りを捨てら...
路傍の石。 言葉だけは知っているけど 実際には読んだことがなかった。 ちゃんと知るために読んでみた! 舞台は、ひと世代もふた世代も前。 歴史の授業にでてくるような時代背景。 あらすじ。 主人公の吾一は、明治初期の人だが、 名を残した士族を先祖にもち その誇りを捨てられない父正吾の話には 江戸時代から戦国時代まででてくる。 正吾は働かず、自分の家がうまくいかないことを 時代や政治に責任転嫁して 土地の利権を争う訴訟にあけくれる。 母は内職で支えようとするが叶わない。 その影響で貧しく 中学進学の道を閉ざされる吾一。 吾一は父の借金のある呉服屋に奉公に出る。 名前も五助にされ粗末に扱われるが どうにか頑張って奉公する。 母が死んだのを契機に奉公先を逃げ出して 父のいる東京へ向かう。 母の葬式にも帰らなかった父は 住んでいるはずの下宿から姿を消していた。 帰りを待つ間、その下宿でし働く吾一。 ここでは名前すら呼んでもらえず 小僧といわれ、こき使われる。 父は一向に帰らないので追い出される。 途方に暮れていると親切そうな老婆が 声をかけてきて、他人の葬送に紛れ込み おとむらいの引き物で稼ぐ仕事を 手伝ってくれないかと持ちかけられる。 しばらくは手伝うが将来のない この稼業を続けていていいのか悩む。 印刷の仕事をみつけ、 どうにか保証人も得て就職する。 ここでも先輩たちに厳しく しごかれながら懸命に働く。 この印刷所で偶然、 よくしてくれた小学校の先生と 再会し人生の転機が訪れる。 感想。 気の強い吾一が厳しい状況におかれながらも どうにか耐えて頑張る姿が描かれるが、 どんどん状況は悪化していく。 読んでいても辛い。 よくしてくれる人もいるけれど 吾一の置かれる環境が過酷すぎて 読み進めていくうちに 父正吾への腹立たしさが募る。 今の人には決して理解できない 生きるため、食べていくための忍耐。 言い返さずひたすら耐え忍ぶ。 昭和生まれの私でも、幸運なことに ここまでの苦悩とは出会わずにすんできた。 解説を読むと、 苦労をしながら成長していく物語であると 書かれているが、あまりにもしんどい。 私が印象的だったのは、 大人たちが吾一の前に立ちはだかり 自分の考えを滔々と述べる中、 吾一はただただ「……」と聞くのみの対話形態。 賢い吾一は歯を食いしばり泣きながら 生きていくための力をつけていく。 今の時代との価値観の違いも際立つ。 この物語では、 故郷を逃げ出して 過去と関係を断つことは簡単で 一方、就職には保証人という 人との繋がりが必要。 今の時代は、 過去の自分からはなかなか逃げきれないが 一方、何者でもない者として 新たに生きていくことは容易。 どっちがいいとも言えないが…。 この時代も今と同様、 世の中の価値観が激変していて それらをどう受け入れどう生きていくかが 一人ひとりに問われているように思う。 人間の醜さも、不幸になる要因も、 懸命に生きるコツも 時代を経ても通ずるものもあるのかもしれない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読んだことがなかったので読んでみた。 読みやすいし、方向性は分かるもののどうなるんだろう?と気になって読み進めていった。 今と時代は違うけれど「彼ら(貧乏人の子ども)は最後にはいつも「しかたがない」ということばを投げつけて、歯をくいしばってしまうのである。」(25P)はいまにも通じていると思った。
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