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「田中真紀子」研究
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 2002/08/09 |
JAN | 9784163588704 |
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商品レビュー
3.2
5件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
いつの間にかすっかり姿を見せなくなってしまった田中真紀子。 気持ちのいいほどはっきりした物言いをする半面、我を通す強引ぶりに辟易もした。 そんな彼女って、どんな人なの? っていう本ではありませんでした。 この本を読んで詳しくなったのは、田中角栄について。 金権政治の中枢にいて、日本の政治を腐敗させた張本人と思っていたけど、そしてそれは間違ってはいないのだけど、読んだ後田中角栄を少し好きになった。 確かに札びらで物事を決めていく姿勢はよろしくない。 しかし、彼は無類の人たらしなので、数多の官僚たちを手懐けてはやりたい政策をどんどん形にした。 方針は角栄が決める。 どうすればそれを実行できるかを官僚が考える。 金に糸目は付けない。 失敗は責めない。 責任は角栄が取る。 完了にとって、これほど仕事をしやすい環境があるだろうか。 角栄は、日本の官僚が優秀であることを熟知していた。 そして明治から以降のこの国の行政の記録が完全に残っており、官僚たちがそれを熟知していることを知っていた。 だから仕事にやりがいと報酬を約束したら、その後の仕事はスムーズなのだ。 ”彼らが一番嫌うのは、位階、序列を無視して、バカな大臣、政治家が自分たちの人事に手を突っ込むことだ。一時的に成功しても、彼は二度と再び、役人の親身な協力は得られない。霞ヶ関一帯に触書きが回され、バカはどこに出かけても、面従腹背、サボタージュの霧に包まれて、手も足も出なくなる。一巻の終わりだ。” この角栄のやり方を正面から否定したのが真紀子だ。 頭ごなしに官僚主導を否定し、自分のやり方を押し付けた結果、官僚たちから総スカンを食う。 そしてこの本には書いていないけれど、巧妙に組織的に官僚の人事に手を突っ込んで、仕事ができるかよりも政治家に従順であることで出世するシステムを作って、優秀だった日本の官僚を骨抜きにしたのが安倍晋三だ。 都合の悪い記録は廃棄し、見ざる言わざる聞かざるの者だけを手元に残した結果、若手がどんどん職場から去っていく。 今の霞ヶ関はスッカスカだ。 ”頂上を極めるためには、敵を減らす。自分に好意を持ってくれる広大な中間地帯を作りあげる。これがどうしても必要だ。” 味方を増やすのではなく敵を減らすために、敵にも等しくお金を配っていた角栄。 言っていることは正しいと思うんだけど、やり方がねえ…。 けれど、彼にとっては、お金を貯め込むことが目的ではなく、あくまでお金は手段なのである。 この辺がそこらの三流政治家とは違うところだよなあ。 けれども官僚達に報いるために天下り先の組織を大量に作ったため、それらはほとんど小泉政権の時に民営化されたり解散したりすることになる。 真紀子の目指す政治について ”自民党の古い部分を全部否定し、党を近代化して、西欧型の政党政治に近づけていこうという立場です。腐敗をなくすのはもちろん、責任の所在を明確にする、政策の決定過程を透明にする、常に説明責任”アカウンタビリティ”を確保していく” 是非この方針で進んで欲しかったけど、如何せん人望がない。 なぜなら彼女にとって人とは「敵か家族か使用人」の3種類しかない。 共に手を携えて何かする仲間という者がいない。 所詮田中角栄は「おやっさん(親父さん)」で、田中真紀子は「お嬢」なんだな。 お父さんが好きすぎるから、なぜ角栄に人が従うのか考えたこともないのだろう。 お父さんが好きすぎるから、角栄の腹心の部下や愛人に我慢がならないのだろう。 お父さんが好きすぎたから、脳梗塞で倒れたあとの父親を認めることができなかったのだろう。 もっと大人であったなら、日本の政治家の中枢にいることができたかもしれないのに。
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一時期、小泉首相と田中真紀子は自民党の両輪でした。 しかし、袂を分った2人は全く別の道を辿ります。 田中真紀子とはどういう人物なのかを過去の経緯から考察したのがこの本です。読んだ当時は面白かったけれど、数年経った今となってはあまり読む価値が無いかもしれません。
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著者は、あの田中角栄を倒したジャーナリスト立花隆さん。今もジャーナリズムの第一線で活躍しておられるし、東大の教授も務めておられます。 本書で繰り返し述べられるように、田中真紀子を考えるには、その父である田中角栄を考えざるを得ない。そして、それはもちろん戦後の自民党政治を考えるこ...
著者は、あの田中角栄を倒したジャーナリスト立花隆さん。今もジャーナリズムの第一線で活躍しておられるし、東大の教授も務めておられます。 本書で繰り返し述べられるように、田中真紀子を考えるには、その父である田中角栄を考えざるを得ない。そして、それはもちろん戦後の自民党政治を考えることにつながっていく。それはデモクラシー(民主主義)ではなく、「マネークラシー(金権政治)」と呼ぶのがふさわしい。 マネークラシーの負の遺産は麻生内閣になっても、「バラマキ」といった形で残っている。また、田中七奉行の一人である小沢民主党の政策にも与えている。 これらからも、角栄の偉大さ、そしてそれと同じくらいのマイナスを知ることができる。 そんな彼の娘である田中真紀子という人は、父から権力の基盤、天性のカリスマ性などを受け継いだ。しかし、政治家に一番重要な資質を受け継がなかった。それが、人間性である。著者は、「人に愛される側面」と述べている。 なぜ彼女がそれを受け継がなかったのか、つらつらと考えてみたのだが、それは彼女が育った家庭環境にあると感じた。彼女は生まれてからずっと、「角栄の娘」であり、「真紀子ちゃん、真紀子ちゃん」とチヤホヤされながら、育ってきたはずである。そうであれば、彼女にとっては人から愛されることが、普通の状態であり、人から嫌われるということは想定の範囲外であったのかもしれない。こう考えていくと、外務省指輪事件がおこった理由もわかる。 それに対して、角栄の学歴は中卒であり、土建屋としてのし上がってきた。そういった環境であったからこそ、彼は人とどのように接すれば、彼らの心をひきつけることができるのか、どのように振る舞えば、やきもちをやかれるのかなどをしっかりと理解できたのであろう。 「人に愛されなかった」、「人の心の機微を知らなかった人」で、首相になった人はいない。 本書を読むと、彼女がどうして現在のような政治的ポジションに追い込まれたのかを理解することができる。
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