女教師 放課後の淫らレッスン マドンナメイト

浅見馨(著者)

• 販売会社／発売会社: マドンナ社/二見書房
• 発売年月日: 2002/10/10
• JAN: 9784576021485

商品レビュー

2012/08/29

誘惑と凌辱のいいとこ取り

[ＤＳＫ]

作者の５作目。メインの少年（本作では生徒）と繰り返していた密戯が悪童の知るところとなり、これをネタに後半から凌辱展開となっていく独自の構成は本作でも健在。古き善き誘惑系官能小説で時折見られるパターンだが、凌辱要素が多くて濃く、実質的な「お相手」たる主人公格も変わることで寝取られ成分まで醸成する浅見作品の特徴が本作でもしっかり見られる。タイトルこそ誘惑系をイメージさせるが、鵜呑み要注意な作品である。

しかも、前作『義母は個人教師』（二見文庫からの再販版アリ）で完成形に至ったかと思われた演出をさらに凝らし、不穏な幕開けでヒロインの脆さや後の不安材料をチラ見せしておく演出はそのままに、中盤の凌辱シーンに一難去ってまた一難的な２段階の構造を盛り込み、その後も逆襲が返されるような、淫猥度の高い場面が連続して出てくる。前半の誘惑展開においても女生徒を戯れに参加させ、百合のエッセンスを散りばめながらも先生の女王様然とした振る舞いを同時に見せる演出があって、好みはさておき、いろいろと練られた展開となっている。

ただ、男性不信なトラウマを抱える先生という初期設定もあってか、その危さや不安定な感じが全体に滲み出ている印象でもあり、とりわけ流されるままに堕ちていく結末においては多少のグダグダ感も無くはない。