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「だれかいいひといない?」といっているあなたへ
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 2001/04/20 |
JAN | 9784062106542 |
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「だれかいいひといない?」といっているあなたへ
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VoCEに連載されていたエッセイをまとめたものなので、深みがないということをいうのは筋違いだとは思う。だけれども、女性にとって恋愛というのが非常に大切なものであるのは良く分かったのだけど、それに対して、この程度の指南書でのりだしていかなければいけないのはかわいそうだと思った。 ...
VoCEに連載されていたエッセイをまとめたものなので、深みがないということをいうのは筋違いだとは思う。だけれども、女性にとって恋愛というのが非常に大切なものであるのは良く分かったのだけど、それに対して、この程度の指南書でのりだしていかなければいけないのはかわいそうだと思った。 幅広くいろいろな恋の事例を取り上げているのだけど、それを貫く理論とか原則とかそういうものがない。対処療法の詰め合わせという感じで、まるで科学的ではない。 科学とか言うことを言っているのではないのはわかるのだけど、「恋愛」を「病」に置き換えて、西の方角を向きながらお札を煎じた茶を飲めばいいとか、ヤモリの黒焼きを自分の髪の毛と一緒に庭に埋めておけばいいとか、そんなことを言われたような気分だ。 まずは対象の分析からはいるべきだ。 男性の分析を行うべきだと思う。分析軸は何でもいいけど、ある程度網羅性のあるもので。数多くの恋する男性とのインタビューを重ねているのだったら、「遊び-まじめ」みたいな表層的なグループ分けではなくて、本質をえぐるような評価軸を期待したい。 次に女性の分析。女性向けの本なのだから、ここはあんまり論理的にやる必要はないと思う。全ての人の心理を説明する一般則の抽出なんか土台無理なのだから、男性はその程度のフレームでいいとして、読者である女性はそれではいけないだろう。だからこれは個別事例でいいと思う。別に本書で数多く例に挙げられている事例程度でいいと思う。 男性の分析(仮説)に、女性の実例(データ)をぶつけて、納得のいく(再現性のある)解答が出てくるかを試し、出てこなければ仮説のモデリングを検証する。これを繰り返す。 学術書ではないのだから本当にそんなことをしろとは言わないけど、そういう考え方がベースにあってもいいのではないだろうか。それがまったく見えないので、恋愛が呪術的に見える。この本に出てくる「男性」は、民話の中の妖怪みたいだ。 こういういい方をすると、男性は理論的で女性は感情的で・・・みたいなつまらない話になってしまうのだけど、おそらく男性って上のような考え方をしていると思う。恋愛の対象が男性である以上、その心理の分析には男性の考え方に沿ったほうがいいのではないかと思う。 恋愛を分析するというときに、対象を分析するのではなくて、自分自身を分析する。いや、分析という手法すら用いない。これで女性は納得できるのかなあ。 ガールズ・トークってことで、当の女性がそれで満足しているんだったら別にいいけど。
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