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神の国と経済倫理 キリスト教の生活世界をめざして
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神の国と経済倫理 キリスト教の生活世界をめざして

東方敬信(著者)

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神の国と経済倫理 キリスト教の生活世界をめざして

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 教文館/
発売年月日 2001/03/10
JAN 9784764265530

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神の国と経済倫理

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2010/12/05

p.41 文化の領域に目をやると、戦後日本の文化に関して、技術や科学研究の進歩、さらに芸術の進歩などの事実を指摘できるが、眼差しを日本の宗教に向けると、それは決して、近代化を推進するエネルギーになっていない。あえて言えば、戦後日本の「新宗教」および「新々宗教」とよばれる多様な民衆...

p.41 文化の領域に目をやると、戦後日本の文化に関して、技術や科学研究の進歩、さらに芸術の進歩などの事実を指摘できるが、眼差しを日本の宗教に向けると、それは決して、近代化を推進するエネルギーになっていない。あえて言えば、戦後日本の「新宗教」および「新々宗教」とよばれる多様な民衆宗教には「非近代性」しかなく、それらは、目立ったとしても日本社会に引き起こされた非合理的な社会問題として目立った働きしかないのである。 p.69 神は、不可侵の個人的権利としてではなく。愛の生活世界に参加する道具として所有を与えたのである。他者の困難を知りながら分けようとしないのは、自分の所有をむさぼることになる。 p.77  ここで問題なのは、このような産業主義によって、どのような生活世界が達成できたかということである。ある批評家は、「蒸気機関車が開通して早くなることは、本質的にそれほど重要なことではない。それに乗って誰がやってくるかが問題だ」と言った。経済倫理で言えば、産業化によってどのような「思考習慣」がうまれたのかという問題である。あるいは、どのような「人間類型」がうまれたのかということである。私たちは、人類史上でのその意味を考えないわけにはいかない。 p.95 豊かな消費生活が可能になった高度消費社会では、ブランド商品は、記号の要素を見につけはじめた。ということは、経済生活が「文化的要素」を帯びはじめたと言うことになる。そうすると、働くのも、文化的生活の一部と考えられはじめたということになる。つまり、労働の意味に経済的な意味以上の意味が求められている、ということになる。働くことは、収入を得ることであると同時に、自分の能力を発揮したり、自分を成長させたり、さらに他者と協力したり交流したりして、社会という広い世界に参加し、貢献する活動でもある。このように、働く生活に精神的報酬とか充実感をえたいと望む人も増えている。 p.110 私たちは、消費生活の延長線上に幸福があるだろうと考えがちである。(中略)しかし今や環境問題や第三世界との関係を考えなければならないであろう。この矛盾があるにもかかわらず、私たちは、考えぬく手前で、判断停止をしてとりあえずそのままで生きているのではないか。こういった問題意識をもって消費生活を考えて見たい。あらためて、考えると、「消費生活」は、その延長線上に人間の幸福があるという「幻想」に基づいている。消費生活は、欲望の刺激にはなっても、人間の幸福あるいは救いにはならないのである。 p.156 市場というゲームにおいては、資源の大きいプレーヤーとして参加するか、資源の少ないプレーヤーとして参加するかによって、結果として雲泥の差が出てくる。市場における淘汰力は、資源の多いほうにあるのであって、資源の少ないほうにはないのである。さらに、市場に参加できない人々は、市場の意思決定から排除される。 p.197  あらためてここで、キリスト教の倫理的応答について触れておきたい。あきらかに、シンプル・ライフへの転換がなければ、繁栄への道のりは、エコ・ジェノサイドに落ち込んでいく。キリスト教倫理の立場から考えると、私たちは、これまでの生き方から転換して、つまり深い悔い改めを通して、新しい質的生活を実現しなければならない。聖書の使信は、すべてを神の恵みとして受け取る仕方によって新しい生活世界を生み出すのである。

Posted by ブクログ