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福沢諭吉と中江兆民 中公新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社/ |
発売年月日 | 2001/01/25 |
JAN | 9784121015693 |
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福沢諭吉と中江兆民
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福沢諭吉と中江兆民
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商品レビュー
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明治時代の啓蒙思想家としてならび称される福沢諭吉と中江兆民の議論を、文明観やアジア観といったテーマごとに比較している本です。 本書のような構成で両者を比較すると、いきおい兆民の議論に依拠して福沢の議論を批評するというスタンスに傾いてしまいがちであることは、否定できないように思い...
明治時代の啓蒙思想家としてならび称される福沢諭吉と中江兆民の議論を、文明観やアジア観といったテーマごとに比較している本です。 本書のような構成で両者を比較すると、いきおい兆民の議論に依拠して福沢の議論を批評するというスタンスに傾いてしまいがちであることは、否定できないように思います。たとえば、「実学」を重視する福沢に対して「理学」を志した兆民の思想のほうに深さを見てとることは可能です。あるいは、人類が文明へ向かって進歩していくという福沢の楽観主義に対して、ルソーに由来する文明への批判的な視線を保ちつづけた兆民の懐疑主義に、現代的な意義が見いだせるのも、よく理解できます。 ただ、このように理解される福沢の思想は、あくまで兆民との比較という一つの視点から見られたものであることにも留意するべきでしょう。兆民も、けっして一筋縄ではいかない複雑な思想家ですが、状況のなかでその思想を形成していった福沢の多面的な魅力は、一つの視点によって完全に把握されるものではないことも、たしかであるように思います。
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どういう思想を持つかによって人生の勝敗というか成功と失敗が決まるのかというお手本のような2人。どっちが幸せな人生なのかは人それぞれの価値判断によって違うのだろうが、日本人は判官贔屓なハズなのに、福沢諭吉の方が人気があるのはなぜなのか?これが教育の賜物なのかもしれないが、中江兆民の...
どういう思想を持つかによって人生の勝敗というか成功と失敗が決まるのかというお手本のような2人。どっちが幸せな人生なのかは人それぞれの価値判断によって違うのだろうが、日本人は判官贔屓なハズなのに、福沢諭吉の方が人気があるのはなぜなのか?これが教育の賜物なのかもしれないが、中江兆民の思想も理解しておく必要はある。人間は福澤タイプと兆民タイプの2種があるのだろうが、各々を内面に持ちつつバランスよく精神を保つ必要性があるのだろう。 思想は比較する事により、各々違った角度からより深く理解できる事を痛感した次第。両者の場合は生まれた時期や生い立ち等がかなり影響しているようにも思えるが、その辺をどの程度考慮すべきなのかは思想研究の課題であるように思われる。 尚、著者は兆民の研究者なせいか、兆民に好意的で福澤に批判的に書かれているような印象も受ける。8章の「文明と侵略」は必読である。
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明治を代表する思想家、 諭吉と中江の思想を比較しつつ紹介する。 前半は内容がやや難しく感じたが、 後半5章以降に解説される対西洋・アジアへの文明観 及びそれを踏まえた日本の在り方と 対外政策については理解しやすく面白い。 異なる方向性の思想を持つ両者ではあるが、 実情をよく捉え...
明治を代表する思想家、 諭吉と中江の思想を比較しつつ紹介する。 前半は内容がやや難しく感じたが、 後半5章以降に解説される対西洋・アジアへの文明観 及びそれを踏まえた日本の在り方と 対外政策については理解しやすく面白い。 異なる方向性の思想を持つ両者ではあるが、 実情をよく捉え、極めて先見性のある認識を 提示していたことがよく分かる。 両者の考え方に触れる入門書としては よくできていると感じた。 また、中江が苦言を呈した 「考えることを知れ」の言葉には、 今を生きる自分自身にも強く批判として響くものがあった。
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