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リセット 新潮書下ろしエンターテインメント
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 2001/01/20 |
JAN | 9784104066049 |
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商品レビュー
3.3
37件のお客様レビュー
「あなたがここにある絵本を読んでもきっと面白いと思える。それだけ心は柔軟だと思う。でも、やっぱり小さい子とまるっきり同じように中に入っていくことは出来ないわ。だから、まだ切符を持っている子にはどんどん読ませてあげたいのよ」
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
北村薫の時間三部作の最終時を超えた輪廻が描かれる前半の戦前・戦時編が長くややもどかしいが、これが助走となって巻末に進むにつれて頁をめくる手が止まらない。佳作
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「スキップ」(1995年)、「ターン」(1997年)、「リセット」(2001年)の三作品は、北村薫ファンの間では『時と人の三部作』と呼ばれており、同氏の人気シリーズのひとつと成っている。いずれの作品にも時の定めの過酷さとその不条理に立ち向かう女性の真摯な姿が描かれる。 シリーズ...
「スキップ」(1995年)、「ターン」(1997年)、「リセット」(2001年)の三作品は、北村薫ファンの間では『時と人の三部作』と呼ばれており、同氏の人気シリーズのひとつと成っている。いずれの作品にも時の定めの過酷さとその不条理に立ち向かう女性の真摯な姿が描かれる。 シリーズのトリを飾る「リセット」は、「輪廻」をテーマに、太平洋戦争によって引き裂かれた幼さの残る若い男女二人(水原真澄と結城修一)の想いが、それぞれ時を隔てて後世の男女二人(真知子と村上和彦)に受け継がれ、惹き寄せ合う心が互いを出会わせ、そして結ばれるまでが描かれた心揺さぶられる作品である。史実も巧みに織り込んだ北村氏ならではの緻密なプロットが、昭和初期の生活や戦禍を経験していない戦後世代の読者にも既視感に類する懐かしさを覚えさせ、また、ひとつ間違えば虚構性が強くなってしまいかねないストーリーにリアリティを与えてくれる。かるたを小道具にして「かの時に言ひそびれたる 大切の 言葉は今も 胸にのこれど」という短歌(石川啄木「一握の砂」より)を象徴的かつ効果的に使用する技巧も冴えており、いつもながら氏の造詣の深さには感心させられる。 最も愛する北村作品は?と問われるならば、私は迷いなく「リセット」と答えるだろう(私の所有する単行本の「リセット」は北村先生のサイン入りでもある)。もう4回は読み返しただろうか。「鷺と雪」での直木賞受賞(過去ログ)がまだ記憶に新しいが、個人的には未だに「リセット」こそ受賞に相応しかったとの違和感が拭い去れずにいる・・・。 ドイツの空に、それ(獅子座流星群)を見た人の本を、今、わたしが読む。朝はまた朝に繋がり、一月は一月につながり、流星群はまた夜空に明るい線を描く。時の流れの、繰り返しの不思議さを感じました。 でも、その時はふっと≪消えてしまう小学五年の自分≫が愛しくなったんだ。
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