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自由はどこまで可能か リバタリアニズム入門 講談社現代新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2001/02/20 |
JAN | 9784061495425 |
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自由はどこまで可能か
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20世紀になるとアメリカではリベラリズムという言葉が本来の意味から離れて福祉国家・社会民主主義的な意味をもつようになった。そこで、福祉国家的なリベラリズムと区別して、本来のリベラリズムを指す言葉としてリバタリアニズムという表現が生まれた。p.17 新自由主義や新保守主義という言...
20世紀になるとアメリカではリベラリズムという言葉が本来の意味から離れて福祉国家・社会民主主義的な意味をもつようになった。そこで、福祉国家的なリベラリズムと区別して、本来のリベラリズムを指す言葉としてリバタリアニズムという表現が生まれた。p.17 新自由主義や新保守主義という言葉は多義的で定義も曖昧なので使わない。ジャーナリズムではよく使用されるが、学術文献ではあまり見かけない。p.21 自由を最大限認めるにしても、自分を奴隷化する契約や臓器売買の契約は容認されるべきか。p.54 貧しい国では臓器を売る人が多いが、豊かな国では臓器を売る人は少ない。豊かになればなるほど、お金では買えない価値やかけがえのない価値、つまり非経済的価値を大切にするようになる。p.69 ナショナリズムを否定しているにもかかわらず、ある国民(○○人)は戦争責任を負うべきだと主張するのは矛盾している。「○○人」という国民集団への人格的帰属を強いることがないならば、国の責任はその国民の責任とは言えない。p.132 リバタリアンから見ても、相続税はまだ正当化しやすい。何の意思も持たない死者は行為者・自然権の主体ではないと考えることはできる。一方、贈与税は正当化は難しい。まだ生きている自然権の主体の権利を制限するものでしかない。p.153 リバタリアンな社会では、共有された民族的記憶も、愛国心の熱い昂揚も、強い市民意識の覚醒も発生しにくい。p.208
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とあるところで勧められたので、読んでみました。 リバタリアニズムの本をまともに読んだのは、これが初めて。 自由や平等を尊重する、という点では、一定程度理解できる部分もあるものの、少なくともこの本からは、リバタリアニズムは何だかとってもご都合主義な主張のように思えました。 日本で...
とあるところで勧められたので、読んでみました。 リバタリアニズムの本をまともに読んだのは、これが初めて。 自由や平等を尊重する、という点では、一定程度理解できる部分もあるものの、少なくともこの本からは、リバタリアニズムは何だかとってもご都合主義な主張のように思えました。 日本で、リバタリアニズムに近い政治が行われたのは、2000年代から2010年代にかけて、という認識なのですが、この本が出た2001年は、そういった政治の前。 この20年の日本の政治や社会を見てもなお、著者(や他のリバタリアン)が同じ主張をするのかどうかが気になりました。 それにしても、法哲学に関するいろんな主張(主義)は、どれも極端な部分が多い印象があります。 おそらくは、それぞれの前提に基づいて徹底的に突き詰めようとしている結果だとは思いますけど、自分には「やりすぎ」に思える部分が多いです。 ただ、その「やりすぎ」が発生するがゆえに、また新たな主張(主義)が生まれ、議論が豊かになるのだろう、とは思っています。 とはいえ、やりすぎな部分は、正直いって、読むのがしんどい…。
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自分のことを自分で決定できる自由を最上位の価値とするリバタリアニズムについて説明する本。 自分の身体、身体から生み出したモノについて自分で自由にできる権利を起点に、世の中で必要と思われている制度、政府の仕事について悉く不要と論じてゆく。平等や相続、アイデアなど無形物の所有権など...
自分のことを自分で決定できる自由を最上位の価値とするリバタリアニズムについて説明する本。 自分の身体、身体から生み出したモノについて自分で自由にできる権利を起点に、世の中で必要と思われている制度、政府の仕事について悉く不要と論じてゆく。平等や相続、アイデアなど無形物の所有権など、論点が分かれるところは、それぞれの主張を説明した上で著者の考えを最後に述べており、中立性には欠けるものの、それだけ著者が真剣にリバタリアニズムを信じていることだろう。 あくまで入門書のため、全て分かったことにはならないものの、リバタリアニズムは性善説過ぎ、人が何でも我欲で悪用する現実の中では、リバタリアニズムを実現すると多くの人が不幸になると感じた。
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