88Keys スタインウェイピアノができるまで

マイルズチェイピン(著者), 川口桃永(訳者), 吉上恭太(訳者), ロディカプレイトー

• 販売会社／発売会社: 小峰書店
• 発売年月日: 2001/12/15
• JAN: 9784338010221

商品レビュー

2019/09/14

2019.9.14 市立図書館
BSのプレミアムカフェで創業者に迫るドキュメンタリーをみて、あらためて興味を持った。
原題は「88 Keys」で著者はスタインウェイ創業者の玄孫。テレビドキュメンタリーではハンブルグ工場の取材が中心だったけれど、この絵本はニューヨークの工場を綿密に取材。うつくしい挿絵とていねいな説明文で、第1章はピアノ（の前身）とその製作者たちの簡単な歴史がまとめられていて、第2章以下は木材の選定や切り出しから組み立て、整音、仕上げ、と500人以上の職人の繊細な仕事を経て完成するまでが描写されている。

2014/04/07

◆スタインウェイの歴史と、そのピアノの秘密を教えてくれる本。一体成型の鉄骨フレームや交差に弦を配置する仕組み、音をより豊かに響かせるスケール、「スタインウェイ」がつくりだしてきた斬新な試みの数々、そしてそのピアノがっつくられる職人技をイラストで楽しむことができます。

* 感想 *

◆工場を職場としてみてみると、だれもが自分のすべきことを分かっていて、静かに仕事が進められるというのは理想的だと思った。他方で社会的な視点からみると、産業革命とともにスタインウェイが一気に広まったというのは、コンサート向けに大音量に、家庭向けに小さく大量生産可能に、という要求が社会にあったのかなと思った。これはもう少し考えてみたい。◆疑問としては、ピアノ本体についての知識がないので、「スタインウェイができるまで」のなかで、どこからどこまでがスタインウェイならではの作り方なのだろうかと思いました。他のピアノと比較してみたいですね。