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食卓歓談集 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 2001/12/17 |
JAN | 9784003366431 |
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食卓歓談集
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商品レビュー
3.3
8件のお客様レビュー
プルタルコスと友人た…
プルタルコスと友人たちがの楽しいおしゃべり集です。「宴会の幹事に適任の人間とは」「鶏と卵はどちらが先か」「ユダヤ人はなぜ豚を食べないか」「アルファはなぜアルファベットの始めにあるか」等々、の議論を面白く記載されてます。
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※このレビューにはネタバレを含みます
プルタルコスのエッセイの抜粋。今回は宴席での話題を様々取り揃えて紹介している。「酒席で哲学談義をしてもよいか」「酒の割り方」「宴会の料理はめいめいに盛り分けるのと大皿からめいめいが取り分けるのとどちらがよいか」みたいな宴会マナー的な話から、「鶏と卵ではどちらが先か」「なぜ秋には空腹を感じやすいか」みたいな雑談的な話、「何故女は酒に酔いにくく老人は酔いやすいか」「なぜ肉は日の光よりは月の光にあてると腐りやすいか」など(当時の)自然科学的な話まで、さまざまな話題があってもりだくさん! 「ユダヤ人が豚を食べないのは豚を賛美しているから」みたいなめちゃくちゃな話もあって、荒唐無稽に感じる事も多いんだけど、ホメロスとかの引用もふんだんで当時の教養というものを感じることができる。どの話も結論を求めるというよりはいろいろな説を並べて皆で楽しむという感じで、そういう態度も教養のうちなんだろうなあと思った。
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古代ローマ帝政期のギリシャ人作家で『英雄伝』でも知られるプルタルコスの随想集。エッセーの起源とも云われている『倫理論集(モラリア)』より。プラトンが描いたような"饗宴"の席で談じられた自由で知的なお喋りの記録。 「鶏が先か卵が先か」という誰もが知る哲学談義、...
古代ローマ帝政期のギリシャ人作家で『英雄伝』でも知られるプルタルコスの随想集。エッセーの起源とも云われている『倫理論集(モラリア)』より。プラトンが描いたような"饗宴"の席で談じられた自由で知的なお喋りの記録。 「鶏が先か卵が先か」という誰もが知る哲学談義、生命の発生ひいては宇宙の起源にまで遡及し得る形而上学的談義が、遠く2000年前の宴席で既に交わされていたという事実に、驚かされるしまた愉快な気持ちにさせられる。また、「宴会での料理は予め各自の分を別々に盛り分けておくべきかor最初は大皿に盛っておき後ほど各自が取り分けるべきか」という議論から、アリストテレス『ニコマコス倫理学』でも取り上げられている配分的正義/矯正的正義の話が飛び出てくるあたりも、楽しかった。「恋は人を詩人にする」という常套句がエウリピデスに起源をもつことも、本書によって知ることができた。 しかし、現代の読者からすると、交されている議論の殆どが奇妙に感じられ、説得的でない(そして実際に誤っているものも多い)。それはなぜかと考えてみるに、厳密な概念規定をすることなく類推(analogy)で議論を進めているという点に帰せられるのではないか。これは、プラトンの対話篇をはじめ古代ギリシャ・ローマの哲学書にしばしば見られる特徴である。この時代にあっては、世界の物語的神話的理解から概念的哲学的理解への移行が、未だ十分でないということか。感性的に捉えられる具体的日常を超越した、厳格な理性によって構成される厳密な抽象的概念の意義について、未だ意識されていない。本書を通して、現代的な科学的推論とは何か・それが可能となるための条件は何か、という科学史的・科学哲学的な問いを考えさせられた。それは形式的論理と実証的科学との結合か。
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