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最上階の殺人
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最上階の殺人
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商品レビュー
4.3
9件のお客様レビュー
アントニー・バークリー。ロジャー・シェリンガム。 マンションの最上階で老婦人が殺された。警察は手口からプロの盗人と目当てをつけるが、ロジャーは同じマンションの住人と推理する。また捜査の過程で被害者の姪を秘書にする。 主人公のロジャーやヒロイン役の秘書から聴取対象の住人まで丁寧にキ...
アントニー・バークリー。ロジャー・シェリンガム。 マンションの最上階で老婦人が殺された。警察は手口からプロの盗人と目当てをつけるが、ロジャーは同じマンションの住人と推理する。また捜査の過程で被害者の姪を秘書にする。 主人公のロジャーやヒロイン役の秘書から聴取対象の住人まで丁寧にキャラ付けされており推理だけでなく、小説としても面白い。しかし創造力豊かすぎるロジャーの迷推理ではなくきっちり決めた推理を読みたいひとも多いはずだ
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中盤からラストに向けての展開、ツイストの効かせっぷりがお見事。アパートの各部屋の住人のえがき分けから素人探偵のオリジナリティ溢れる捜査っぷり、美人と認めながら「でも惹かれない」と断言するシェリンガムと秘書ステラの駆け引きも面白く、探偵小説でありながらロマンス小説に英国コメディとい...
中盤からラストに向けての展開、ツイストの効かせっぷりがお見事。アパートの各部屋の住人のえがき分けから素人探偵のオリジナリティ溢れる捜査っぷり、美人と認めながら「でも惹かれない」と断言するシェリンガムと秘書ステラの駆け引きも面白く、探偵小説でありながらロマンス小説に英国コメディといった複数要素が楽しめるとても贅沢な一冊でした。 最後まで読み終わった後に反芻すると、冒頭からのアレコレ描写が無駄なく見事に活かされて、かつ、シェリンガムの想像力により展開される推理のアレコレがさらにそれに折り重なり、感嘆の溜息が出るしかない見事な探偵小説になっておりました……。
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中盤辺りから「神作品では?」と意識し始める。ハードルを上げすぎると、いいことはないだが。 本を閉じた瞬間「紛れもない神作品であった」そう思える満足感でみたされた。 マンションの最上階で起きた強盗殺人。名探偵シェリンガムは、警察に依頼されたわけではなく『警察のお仕事体験』といわん...
中盤辺りから「神作品では?」と意識し始める。ハードルを上げすぎると、いいことはないだが。 本を閉じた瞬間「紛れもない神作品であった」そう思える満足感でみたされた。 マンションの最上階で起きた強盗殺人。名探偵シェリンガムは、警察に依頼されたわけではなく『警察のお仕事体験』といわんばかりのお客様ぶり。シェリンガムの扱いといい、彼のお邪魔具合といい、微笑ましい。 疑問を抱いたシェリンガムは、独自の捜査をはじめる。 これがまた口八丁手八丁で痛快爽快なのだ。マンションの住人を手あたり次第に調査。嘘を重ねまくりの名探偵は、他愛もない会話から事件の糸口を見つけようとする。 被害者の姪であるステラを秘書においてからの捜査は、さらに爆笑である。 シェリンガムという特異な名探偵を、相棒には程遠い彼女のキャラクターが、特有のある性質を大いに引き出している。 全うな?捜査の先に訪れる解決。衝撃は計り知れないものがある。この計り知れないというのが普通の名探偵ものとは一線を画くのがまたバークリー。 2017年に読んだベスト「第二の銃声」のアレを上回ってくるとは。 笑撃ともいえるこのエキセントリックなラストの心地よさと肩を並べる作品は他にあるのだろうか?おそらく未読のバークリー作品にしかないのだろう。 オールタイムベスト。といってもいいくらい私の中で完全無欠の作品であった。
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