ゼブラ

ハイム・ポトク(著者), 金原瑞人(訳者)

• 販売会社／発売会社: 青山出版社/
• 発売年月日: 2001/05/29
• JAN: 9784899980193

商品レビュー

2022/01/07

中学校の教科書にこの中の一編「ゼブラ」が載っていたが、改訂で消えてしまった。どれも少年少女の心を丁寧に書いた短編。外国の暮らしを感じさせる描写が随所にあり、そういうところも面白い。

2014/05/16

図書館で見かけて懐かしくて思わず借りました。
表題のゼブラの他に子供達が主人公の短編がいくつかまとめられた短編集。
この短編集に出てくる子供たちが全員繊細で傷つきやすい。
だからこそなのか胸がきゅっと苦しくなる。
泣きそうになるまではいかないけど心臓をそっと撫でられたような感覚になります。
一番印象的だったのは「MOON」。
ドラムがアシュトラムを死なせた怒りを具現したように感じた

2014/04/23

短編集。主人公が皆思春期の子どもたちなので、中学生向きとされているけど、内容はなかなかハード。「めでたしめでたし」では収まらない複雑な余韻を残す。
複数の作品にベトナム戦争で心身を傷つけられ、今も苦しむ帰還兵の姿が描かれている。ベトナム戦争がいかに精神を蝕む戦争であったか（蝕まない戦争もありえないけど）、知らない若い読者にはその感覚がわからないだろう。
もちろん中学生が読んでもいいけど、難しいかも。楽しめる本ではないので、上級者向き。
でも作品としてはとてもよかった。
大人にすすめたい。（特に４０代以上。）
父の秘密を抱えて生きねばならない少女を描いた「ＢＢ」、父と弟を亡くし、再婚する母の「女」を厳しく見つめる娘の話「イザベル」が特に印象に残った。