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知の教科書ウォーラーステイン 講談社選書メチエ222
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知の教科書ウォーラーステイン 講談社選書メチエ222

川北稔(編者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2001/09/10
JAN 9784062582223

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商品レビュー

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11件のお客様レビュー

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2018/05/18

◆世界史における一国中心史観と西欧中心史観を超克し、多面的な関係性と、多様な連関事項を踏まえたウォーラーステイン「世界システム論」の紹介本。世界史史観に関するパラダイム・チェンジの凄みの一端を垣間見れる◆ 2001年刊行。  60年代後半から90年代にかけ、徐々に思索を温め...

◆世界史における一国中心史観と西欧中心史観を超克し、多面的な関係性と、多様な連関事項を踏まえたウォーラーステイン「世界システム論」の紹介本。世界史史観に関するパラダイム・チェンジの凄みの一端を垣間見れる◆ 2001年刊行。  60年代後半から90年代にかけ、徐々に思索を温め、革新的国家関係論・世界史史観を展開したウォーラーステイン。 それは、一国史観を超え、500年以上にわたる近代資本主義を諸地域の連関性から捉えんとした「世界システム論」であるが、西欧中心史観の超克を意図した「世界システム論」は、高度成長と経済大国化した80年代日本に些か歪な形で、本旨を掴まえ損ねたまま流入した。  もっとも、本書刊行時には、「世界システム論」の本旨の誤読も相当修正され、それが齎す、社会科学・人文科学の各領域への巨大なインパクトを反映し、その分析解読、あるいは批判、さらに個別事象への適否如何の議論も進んでいる。  本書は、そのウォーラーステインの理論形成に影響を与えた先人研究、自身の研究内容、理論形成の歩みや人物像を平明に開陳するとともに、幾つかのキーワードの解説、さらにオランダ・ヘゲモニー論、レーニン的帝国主義論の超克の模様、交易史論やアパルトヘイト等の個別問題への「世界システム論」の導入を見ることで、「世界システム論」の概括的理解を進めんと試みる書である。  そして著者は、ウォーラーステインの愛弟子、あるいはウォーラーステインの主著の邦訳者らであることから、理論的な側面のみならず、ウォーラーステインの為人への言及や回顧譚も叙述されている。  さて、本書において第一に印象的なのは、近代史あるいは近代国家関係史における個別問題への影響を看取できる点だ。  本書の著者の一人である川北氏著書「砂糖の世界史」の如く、影響丸判りの書も存在する。さらには、砂糖以外の一次産物や、貴金属を基軸とした世界関係史など、これまで数多く刊行され、個人的にもそのうちの幾つかは読破してきた著作に対して、この「世界システム論」の影響をまざまざと感じさせる。  実際、本書の中にも、批判的部分も含まれるとはいえ、個別具体的な交易・外交関係史に筆が及んだ論考もある。  その上で、このシステム論が、➀社会学、➁マルクスの著作・理論、➂アナール学派の強い影響下と批判的な継承という面があったことも見逃せない。  殊に➂だ。実証性と非政治性という観点の継受と、非近代における世界帝国論によるアナール学派の超克という点が印象的である。  さらに言えば、ウォーラーステイン個人史、あるいは彼の思索の画期として、1968年の革命的世界動乱と1989年冷戦終結とがあるとの指摘は印象深い。  後者は兎も角、前者がそれほど影響していたとは…。  もとより、魅力的な発想。ダイナミックな指摘を見て、ウォーラーステイン「世界システム論」に感じ入る部分が多かったことは間違いない。それは個々具体的な批判部分の存在とは全く別である。  紹介本なのに撃たれたなぁと感じる上、いずれははやり、長大な主著「近代世界システム」に手を出すべきなんだろうなぁと感じた読後感であった。 ◆著者川北稔(大阪大学大学院文学研究科教授/イギリス史・世界システム論)の担当は、 ➀ キーワード解説で、ヘゲモニー概論、帝国と世界経済、中核と周辺の他、 ➁ プロローグ ➂ エピローグ。  同山下範久(北海道大学大学院文学研究科助教授/歴史社会学・世界システム論)は、 ➀ ウォーラーステインの生い立ちと思想 ➁ キーワード解説で、反システム運動と長期波動 ➂ 世界システム論の現代日本における受容 を担当した。  同玉木俊明(京都産業大学経済学部助教授/西洋経済史)は、オランダ・ヘゲモニー論を。  同平田雅博(青山学院大学文学部教授/英国近代史)は、帝国主義を。  同堀内隆行(京都大学大学院文学科博士後期課程)は、南アのアパルトヘイト論を。  同脇村孝平(大阪市立大学大学院経済学研究科教授/近代インド社会経済史)は、近代インド洋世界交易論 をそれぞれ担当した。  なお、ウォーラーステインの著作レビューとして、川北の他、  坂本優一郎(京都大学人文科学研究所助手/英国経済史)、  宮崎章(大阪大学大学院文学研究科博士後期課程) が担当している。

Posted by ブクログ

2017/05/03

現在起きている危機は何なのか、ということを長期の歴史的なパースペクティブのなかで考えたいと思い、まずブローデルの入門書を読み、ついでウォーラーステインの入門書を読んでみる。 ウォーラーステインの"modern world system"は、興味を持ったとき...

現在起きている危機は何なのか、ということを長期の歴史的なパースペクティブのなかで考えたいと思い、まずブローデルの入門書を読み、ついでウォーラーステインの入門書を読んでみる。 ウォーラーステインの"modern world system"は、興味を持ったときには、翻訳は一巻目しかでていなかったので、原書で読もうと思い、3冊目まで原書でもっている。 が、パラパラ眺める以上に読んでいない。最近、調べてみれば、全部、翻訳されているではないか。 今、まさに読みたいと思うものの、今さら翻訳書を買うのも悔しいので、原書をあきらめて、入門書ですますことにして、手に取ってみたという次第。 基本的には、すごく分かりやすい。特に、最初の「人と思想」の紹介が実に分かりやすいというか、パーソナルな感じが出ていて、読んでて楽しい。ここがまず、この本の魅力だろう。 あと、面白いところは、ウォーラーステインを多面的に、かつ批判的に、その理論の射程を試すパーツ。ここは、単なる入門書を超えつつ、多面的な理解に導いてくれる。 一方、このパーツが半分くらいを占めているのは入門書としてはどうかなとも思う。もうすこし、ウォーラーステインを丁寧に紹介したうえで、最後の方で、その後の展開みたいな感じででてきても良かったのかなと思った。 著者達の思いは、この本を読んで、ウォーラーステインを実際に読者が読む事なんだろうけど、こういう評論的なものを読んでしまうと、なんか分かってしまって、「乗り越えちゃった」気になるんだよなー。

Posted by ブクログ

2016/12/23

「近代世界システム」「帝国」「世界=経済」「ヘゲモニー国家」「中核-周辺-半周辺」などの概念で近代世界史を分析したウォーラーステインを解説した本。読書会で『史的システムとしての資本主義』や『近代世界システム』を取り上げるというので、ウォーラーステインの翻訳者でもあり米コロンビア大...

「近代世界システム」「帝国」「世界=経済」「ヘゲモニー国家」「中核-周辺-半周辺」などの概念で近代世界史を分析したウォーラーステインを解説した本。読書会で『史的システムとしての資本主義』や『近代世界システム』を取り上げるというので、ウォーラーステインの翻訳者でもあり米コロンビア大学でのゼミにも出ていたという著者を中心としたこの解説書を読んでみた。2001年刊行の本であるため、日本に対する期待、特にアメリカ後のヘゲモニーの移行における日本の役割への過剰な評価が見られる。 ということで、「知的であることと政治的であることは不可分である」というウォーラーステインには現在の国際社会の行く末について語ってほしいところだと思うくらいにはなった。それから、彼のような重要な著作は早くkindle化をしてほしいものだ。 関係のない話になるが、筆頭著者の川北氏を始めとして、共同執筆者が軒並み博士課程中退や満期退学、単位取得退学、なのが、文学部の博士課程の状況を象徴しているようでどうなのかと思う。

Posted by ブクログ

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