1,800円以上の注文で送料無料

なぜ同胞を殺したのか ポル・ポト 堕ちたユートピアの夢
  • 中古
  • 書籍
  • 書籍

なぜ同胞を殺したのか ポル・ポト 堕ちたユートピアの夢

井上恭介(著者), 藤下超(著者)

追加する に追加する

なぜ同胞を殺したのか ポル・ポト 堕ちたユートピアの夢

定価 ¥1,760

1,045 定価より715円(40%)おトク

獲得ポイント9P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 日本放送出版協会/
発売年月日 2001/09/26
JAN 9784140806326

なぜ同胞を殺したのか

¥1,045

商品レビュー

3.5

4件のお客様レビュー

レビューを投稿

2012/05/02

息をのむようなポル・ポト(派)のルポタージュである。 取材をしたのは90年代だけど、ポル・ポト時代って70年代だから、たった20年前の出来事でしかないんだな。 なんとなく歴史上の話という感じだけど、そのまま地続きでつながっているのか。 だけれども、読んでますますわからなく...

息をのむようなポル・ポト(派)のルポタージュである。 取材をしたのは90年代だけど、ポル・ポト時代って70年代だから、たった20年前の出来事でしかないんだな。 なんとなく歴史上の話という感じだけど、そのまま地続きでつながっているのか。 だけれども、読んでますますわからなくなった。 (1) ポル・ポトの若い時代の話というのは、どこの国にもあった20世紀半ばの非西欧社会の若きコミュニスト像って感じだ。だけどなぜポル・ポトだけこうなったのか。 いやまあ、朝鮮戦争前後の話だってこんなものかもしれないけど、まだ北朝鮮はそれなりに、なにがどうなってああなったのか筋が追える。結果として存在しているのは民主カンプチアなみに奇怪な国ではあるけど、一つ一つの過程がわからないではない。しかしクメールルージュはいったいどこでこうなったのかわからない。 (2) いくら恐怖が支配していたからとか、他社会と隔絶されていたからといって、どうしてこうも人間が唯々諾々と死ななければならないのか。逆にいえば、人に死を強要するといった究極の支配が、こんな簡単な権力装置で実現できたのが不思議だ。 こういうのを統治とか政治と認めたくはないが、システムへの従属のコストパフォーマンスで言うと、他の社会と桁が一つか二つ違うのではないか。 他の社会と・・というほど他の社会を知っているわけではないけど、やっぱり分からない。 (3) いま北朝鮮が崩壊して、金正日が白頭山で「金正日派」とかになってパルチザンに戻ったとしても、金正日が超人的寿命を誇ったとしても、その後20年ももつとは思えない。なんでここまでしておいて、そのあと軟着陸が可能なんだ? 兵士って世代が変わっているのに。カラオケに利権といった武装ギャング化したといっても、ゴールデントライアングルに逃げた国民党残党は世代は超えられなかっただろうに。 すごい本を読んだのだけど、結局そのあとは余計に分からなくなった。 しかも、こんな世界史レベルの不可解が、今この時代に今目の前で証言者が消えて行っている。惜しい、と思う。 NHKスペシャルの取材本ということだけど、せめてその動画は公開してほしい~ だってポル・ポト派幹部へのテレビ取材なんて、もはや人類共有ライブラリ決定だろうに・・・ どうにかならないものか。

Posted by ブクログ

2012/04/15

自国民同士で大虐殺を行った国家において、その国で当時、ナンバースリーだった人間でさえ、なぜそんなことが起きてしまったのか説明ができない、そこに自分の責任を問われたときにトップの人間(ポル・ポト)のせいだと言ってしまう状況。ここに組織の恐ろしさを思う。 一人の圧倒的な力を持った人...

自国民同士で大虐殺を行った国家において、その国で当時、ナンバースリーだった人間でさえ、なぜそんなことが起きてしまったのか説明ができない、そこに自分の責任を問われたときにトップの人間(ポル・ポト)のせいだと言ってしまう状況。ここに組織の恐ろしさを思う。 一人の圧倒的な力を持った人間が恐怖政治を生み出したわけではないという事実。 責任を負わされる格好になったトップのポル・ポトもまた、何かの影を恐れ続けた猜疑心の強い小男に過ぎない。 お互いの恐怖、疑心暗鬼が実態の無いモンスターを生み、社会全体を自国民が殺しあう虐殺のシステムが出来上がっていく。 これは自分とは別の世界の出来事では決してない。 きっと会社組織が腐敗、劣化していくというのと似たような世界だったりするんだと思う。

Posted by ブクログ

2011/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ポルポト派の虐殺はなぜ起きたのかを当事者のインタビューをもとにして書いた本。ポルポト派がなぜあのような事をしたのかの一端が分かる。 興味深い本ではある。でも、全体として深く切りこんだ部分があまり感じられず、不完全燃焼感がある。 ただ、この当時にこのようなインタビューをしたという事には意味はあるし、重要だとは思う。でも、なんとなく、インタビューの仕方そのものにも微妙な問題を感じなくもなかった。 ポルポト派の虐殺とインタビューの難しさを知る事が出来た。

Posted by ブクログ

関連ワードから探す

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品