ルナティック・ドリーマー EXノベルズ

桜庭一樹(著者)

• 販売会社／発売会社: エニックス/
• 発売年月日: 2002/01/04
• JAN: 9784757506015

商品レビュー

2010/10/18

２０７２年、月面の大娯楽ドーム都市“ルナティックベガス”で、一人の少女が５０年間のコールドスリープから目覚めた。
彼女・高田寿麻の記憶の中に眠るという、このドーム都市を管理する中央コンピュータのパスワードを巡って、街を支配するマフィア組織“ウラヌス”のドン・天王寺漣と、組織内の新興勢力・メイファの間で、寿麻の争奪戦が開始された！（ノベルス裏表紙より）

羊水の中で眠るように、ゆらゆらとした感覚から目覚めた少女・寿麻。
目覚めと同時に暗殺者が現れるが、逃げ出した先でピンクの髪をもつ運び屋ウィニーと出会う。
寿麻の親友であった祖母に頼まれ、彼女を守るためにやってきたというウィニー。
そこに鳥の巣頭の警官ビシャスが飛び込んできて・・・。

目覚めたばかりの眠り姫をめぐって、だましだまされのコンゲーム。
当の姫は、何かと眠りの中に落ちてしまい、なかなか真実にたどり着けない。
コールドスリープの果てに再会した王子は、彼女の命を狙っているし・・・。
果たして彼女は記憶の中からキーワードを思い出す事ができるのか？
ウィニーやビシャス、親友・映（はゆる）の運命は！？

不夜城の娯楽都市、ド派手なカーアクション、ピンクの髪とプラチナブロンドの少女たち・・・。
舞台もストーリーも、ＯＶＡっぽい感じでしたね。
遊園地のコースターに乗るラストシーンは、ＳＦ系コバルト文庫みたいな感じでしたが。
こういうセンチメンタルなラスト、流行っていたなぁと、なんだか懐かしくなってしまいましたよ。
しかし表紙にもなっているというのに、結局ウィニーと寿麻はただの知り合い止まりで終わるんですね～。
最後に持ってくのは映かよ！！
寿麻が本当に一番に思っていたのは誰だったのか、いまいち最後までよくわからなかった点がマイナスポイントになりました。
これは「面白い！」というより、ひたすら「懐かしい！」って思う本かもしれませんね、うんうん。