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冬物語 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | 内容:川岸にて. 空の青. 赤い車. 晩秋. タオルと銃弾. 冬物語. ウサギ. 急須. スイッチバック. 木肌に触れて. となり町で. 芝生 |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 2002/01/09 |
JAN | 9784167545062 |
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冬物語
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商品レビュー
3.5
8件のお客様レビュー
医師のこういうとこも見てえや?て内容やった たしかに病院に行く人てどっか悪いから行くわけで、人の嫌な面ばっかり見えるんやな…大変や あと芝生、めっちゃわかる、昔の思い出って日に日にキラキラしていくねん、でも浸りすぎると進めへんねんな…
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“自分が元気だとねえ、世の中には元気じゃない人も多いんだってことが分からないのよね。若い内はそれでもいいんだけど、なんだか、中年になってもそういうのって、夫婦としても、親子としても最悪みたいよ” (『空の青』) 短編集である。南木さんの文章は、読むとささくれ立っていた気持ちが、...
“自分が元気だとねえ、世の中には元気じゃない人も多いんだってことが分からないのよね。若い内はそれでもいいんだけど、なんだか、中年になってもそういうのって、夫婦としても、親子としても最悪みたいよ” (『空の青』) 短編集である。南木さんの文章は、読むとささくれ立っていた気持ちが、ふーっと落ち着くから好きだ。 自分が元気でバリバリ稼いでいるときは、社会福祉予算なんて削って景気対策に回せばいいんだと考えたりしがちになるが、病気になったり怪我をしたり老後が迫ってくると、そうも言っておられなくなる。みんないつ社会(共同体)のお世話にならなければならない時が来るかも知れない。 そうなったとき少しでも暮らしやすいように、みんなで少しずつ負担しあって良い仕組みをつくっておこうよというのが社会福祉の考え方である。幸いにも共同体の世話にならずに人生を全うできればこれに越したことはないのである。 だが最近は、社会的に弱い立場に陥ってしまった人を「自己責任」だという人がいる。社会保障を受ける人を「フリーライダー」だと蔑む人がいる。 私は、社会福祉の仕組みを作ったり運用したりする側の人に、「痛みを分かろうとしない」「分かろうとしても想像力がない」人が増えたのではないかという気がしている。 頭のいいやつは努力しなければ劣等生の気持ちなんて理解できない。こう言うと「なんで劣等生の気持ちなんか理解しないといけないんだ」と逆に質問される。それに対して私はこう答える。「能力を与えられた人間には、その能力を社会のために使う義務があるからだ」と。じっさい、能力があるのにそれを社会のために使わないのは罪悪だと私は信じている。 お役人は、原則として首を切られない立場である。給与も水準よりはいいし、退職後の生活も手厚く保障されている。そんなお役人が困窮者のための施策を考える。お役人がある程度余裕のある生活を送れるのは、お役人が「勝ち組」だからではなく、本当に困窮者の気持ちや立場になって、社会を少しでも良くするためにものを考えてもらいたいからである。 財産や権力も同じである。財産を得た人、権力を持っている人は皆すべからく、その財産や権力を社会のために役立てる責任があるのではないか。 ・・・というようなことを、一話読むたび毎にとりとめもなく考えていた。 本の話題に戻ろう。 お薦めは「タオルと銃弾」。ものすごく切ない。やりきれない。だけど、著者のやさしさが行間に溢れているので、陰鬱な感じはない。 「平和は大切です」と百万遍聞かされるより、一回でいいからこの物語を読む方がよっぽど心に沁みる。 そのほか「赤い車」「冬物語」「芝生」など珠玉の逸品ばかりである。 “いい娘だよなあ。胸なんか張り切っちゃって、 若いのはいいよなあ” (『となり町で』)
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最もな南木さんらしい作品かも知れませんが、流石にこれだけ並ぶと食傷気味というのが本音です。 数編は、私が好きな奇妙に突き抜けた明るさを持った作品もあるのですが、一方で露悪的になったり、暗すぎたり、私の嫌いな南木さんを感じさせる作品もあります。 良いとか悪いとか言うこととは別の...
最もな南木さんらしい作品かも知れませんが、流石にこれだけ並ぶと食傷気味というのが本音です。 数編は、私が好きな奇妙に突き抜けた明るさを持った作品もあるのですが、一方で露悪的になったり、暗すぎたり、私の嫌いな南木さんを感じさせる作品もあります。 良いとか悪いとか言うこととは別の次元で、不器用な作家さんだと思います。名作「阿弥陀堂にて」では、主人公を女性に置き換えることにより成功したと思うのですが、多くの作品であまりに自分(あるいはその代役)を主人公にし過ぎてしまうので、どうしてもマンネリ感が否めません。 もう少し、幅の広さが有っても良いのではと思うのは欲でしょうかね。
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