トールキン 『指輪物語』を創った男

マイケルコーレン(著者), 井辻朱美(訳者)

• 販売会社／発売会社: 原書房/
• 発売年月日: 2001/10/22
• JAN: 9784562034321

商品レビュー

2020/08/01

J.R.R.トールキンの伝記。本書は子供向け、小学校高学年から中学生あたりを対象とした本らしく、ひらがなが多くて大人にはちょっと読みにくい。トールキンに興味を持つ人なら最低でも『指輪物語』は読破しているだろうから、もっと大人向けに書いても問題ないと思うのだが。

内容としてはトールキンの人生をコンパクトにまとめていると言える。それこそ揺り籠から墓場まで。全体を俯瞰すると、トールキンの人生は全体的に上り調子だったように見える。すぐに両親を亡くすので序盤が低いというのもあるが、努力してオックスフォードの教授になり、並行して作家としてのキャリアも積んでいく。晩年には揺るぎない名声を獲得し、惜しまれながら亡くなった。

このような人生を送れたのは、やはりインクリングスの影響が大きいだろう。特に作家としては。トールキンのように一つの作品に時間がかかる場合、執筆中のフィードバックが問題になる。それがルイスを始めとするインクリングスのメンバーからフィードバックを得ることによって、作品と技術を磨き上げることができた。俺はそういうふうに読み取った。

2019/09/12

映画『トールキン 旅のはじまり』に触発されてトールキン の生涯を知りたくなり読んでみた。映画に描かれたのはほんの一部だろうし、本だって人の一生を全て記すのは無理なんだけど、トールキン という人物について『指輪物語』の作者、としか知らなかった私にはとても面白かった。量的にもコンパクトにまとめられて読みやすい。トールキン について知りたい人は、とっかかりとしてふさわしい本だと思う。
次は指輪物語本編（実は読んだことない）と、その後もっとボリュームのある評伝も読んでみたい。

2006/11/22

「ある伝記」を読んでいると物足りない。しかし同じ時期のことを書いていても違う印象をあたえる記述があるので、こっちも読んでみると面白いかも。本は持ってるのが好き、あとで確認することが多い、というのでなければ、図書館でもいいかな？