環境問題とは何か PHP新書

富山和子(著者)

• 販売会社／発売会社: PHP研究所/
• 発売年月日: 2001/10/29
• JAN: 9784569618463

商品レビュー

2010/05/28

環境問題とは、一体何…

[文庫ＯＦＦ]

環境問題とは、一体何なのか。環境倫理学ともまた異なった観点からの環境について、考えさせられる１冊です。

2010/05/28

厚生面から森林や棚田…

[文庫ＯＦＦ]

厚生面から森林や棚田の価値について書いてある本です。「水は公共のもの」というが水を作ってきたのは山村の方であり、そのことを自覚すべきだ、と訴え掛けています。厚生面を除外し、経済の観点から日本の森林を見ている『日本の森はなぜ危機なのか』も一緒併読するとなお面白いと思います。

2014/12/31

Sun, 01 Mar 2009

これは面白い．
「環境問題」と，構えたら，何がくるとおもいますか？
今ならとにかくCO2がやりだまに上げられるでしょう．
それとも，フロンガス？

本書は，徹底的に，日本の水資源と森林を問うています．
日本の水資源が，如何に山の林家，農家に支えられてきたか
先人の血のにじむような治水，植林活動に支えられてきたか．
戦後の大植林事業がどれほどすばらしいものであったか．
そして，それを都会の環境保護団体や，都市の政策，無理解がどれだけ踏みにじってきたか．

うーーーん．
すみませんでした．私も勉強不足でございます．
それゆえに，至極納得できる話でした．
生態系のシステムとしての水資源が，西洋的な短絡的（線形的，要素分解的）思考の下に近代日本に於いて，どんどん低レベル化していった姿がよく分かります．

最近，環境問題というと，先端技術で解決しようという旗が振られる事が多いが，
そうではなく，温故知新こそコストもかからず，真の調和に向かえる事なのだとおもう．

確かに，工学者・研究者は新しいものを創っていくことが仕事だけど，政治・行政は新しいもの追いかけまくらなくてもいいのになぁと思ったりもする．
景気対策に公共事業をどかんとやるんだろうが，折角だから，日本中のヤバイ山に対して間伐事業とか大昔のように補助金，どん，とつけてやったりして，いかがなんでしょうか？

ほっといたら人的資源を含め，全ての資源は都市に向ってきてしまう昨今，ある程度，国土，地域資源保全の為には都市による収奪システムの逆方向の流れをつくっていかいと，やっぱり厳しいなぁと再認識させられたのでした．