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遠い崖 離日 遠い崖-アーネスト・サトウ日記抄14
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遠い崖 離日 遠い崖-アーネスト・サトウ日記抄14

萩原延壽【著】

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遠い崖 離日 遠い崖-アーネスト・サトウ日記抄14

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 朝日新聞社/
発売年月日 2001/10/20
JAN 9784022573261

遠い崖

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2013/12/30

 いよいよ本書で最終巻である。幕末から明治にかけての長い日々であった。  本書の時期での「アーネスト・サトウ」は、もう「政治家」の顔はあまり見えない。「文人」であり「日本学者」の姿である。  そのすぐれた「知性」や「向上心」については素直に評価はできるものの、時代の先頭を駆け抜け...

 いよいよ本書で最終巻である。幕末から明治にかけての長い日々であった。  本書の時期での「アーネスト・サトウ」は、もう「政治家」の顔はあまり見えない。「文人」であり「日本学者」の姿である。  そのすぐれた「知性」や「向上心」については素直に評価はできるものの、時代の先頭を駆け抜けたような「幕末時」の高揚感はもうない。  人の一生とは、たとえ歴史に残る有名人であったとしても、このようなものなのだろうとの感慨を持った。  本書全14巻を読むことは、ある意味幕末・明治をそれなりに追体験することでもあるのだろう。  本書の「朝鮮開化派」などは、それ自体は物足りない考察のようにも思えるが、本所全巻の流れの中で読むと、当時の日本が朝鮮をどのように見ていたのかがわかるような気がしてくる。  この「当時の日本の空気」がわかるようになったことが、本書全巻を読み通したことの最大の成果ではないかと思える。  今後、幕末・明治期の本を読む時には、否応なく本書全巻を読むことによって身につけた空気のフィルターを通した視線で読むことになるだろう。 歴史を理解する方法のひとつとして、本書を高く評価したい。  しかし、本書は「アーネスト・サトウ」が「駐日公使」で凱旋する前で終了していることはちょっと残念。  著者は2001年8月付けで「あとがき」を執筆しているが、その直後の2001年10月25日に没している。まさに本書の執筆に命をかけたのだろう。   「以って瞑すべし」と思えた。

Posted by ブクログ