図解雑学 聖書 図解雑学シリーズ

関田寛雄

• 販売会社／発売会社: ナツメ社/
• 発売年月日: 2001/07/18
• JAN: 9784816329630

商品レビュー

2023/11/17

　私はクリスチャンではないが、聖書に慣れ親しんでおきたいと思い、この本を購入した。というのも、欧米の著名人は教養として聖書の一節を引用することがよくあり、その文脈を理解する必要があると感じていたからだ。聖書も購入したものの、これまでキリスト教とは縁のなかった私がいきなり聖書そのものを読むのは大変困難だった。対して本書は聖書の入門としては非常に分かりやすく、私のような人間には最適であると思う。見開き1ページごとに1つのテーマが取り上げられており、少しずつ読み進めていくことができるため、聖書の全体像が把握できていないうちでも分かりやすい構成となっていた。また左のページに文章が書かれており、右のページにそれをまとめた図やイラストが描かれているため、大変分かりやすかった。
　最初から最後まで読み終えた今では旧約聖書の重要なポイントと新約聖書の大まかな流れは掴めたように思う。旧約聖書と新約聖書の根本的な違いも感じ取れた。聖書に触れるということはキリスト教だけでなくユダヤ教やイスラム教の理解にもつながったし、さらに多くの関連図書を読んで理解を深めようという意欲も湧いてきた。聖書そのものを読んで少し分からないことがあれば、またこの本の該当箇所を読み直してみようと思う。

2022/09/16

　｢はじめに｣で｢キリスト教も他の宗教と同様、決してきれいな歴史を持っているとは言えない。本書は率直・公平に聖書のなかにある醜い部分をも隠さずに描き、読者に正確な内容紹介をしている。｣と書かれているように、学術的にどこまで正確なのかは知りませんが、読者に対して誠実だと思いました。
　『ヨハネの黙示録』を｢読み手に対する警告であるとともに、絶望したときには希望を与える書物といえる。｣(P.26より)と解釈する所は、｢へーっ、クリスチャンはそういう読みをするんだ!｣と驚き、とても勉強になりました。

【名言】『最近若い方々が個性の強いカリスマ的指導者による宗教団体に引きつけられて、結果的には自由な個性的で開かれた人格を著しく歪められ、閉鎖的集団のなかで洗脳され、不幸な事態になっている例を多々見るのであるが、宗教というものは本来、人間らしい生き方を求める、人間的な営みのはずである。
　そこで宗教に関心を持つ方々のために、真の宗教を見分ける基準を提示しておきたい。
1.教祖が愛のために貧しくなり、正義のために苦しんでいるか
2.建設的な内部批判を容認する自由が組織のなかにあるか
3.真面目な他の宗教への敬意を持っているか』(P.1より)

2013/07/22

・旧約聖書はキリスト教・イスラム教共通の聖典。
・十戒みたいなきついのから自由になつたのがキリスト教。
自由になりすぎた事に反発したのがイスラム教（砂漠だから自由が制限される風土がもともとあった)。