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魂の流れゆく果て
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魂の流れゆく果て

梁石日(著者)

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魂の流れゆく果て

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社/
発売年月日 2001/08/30
JAN 9784334973087

魂の流れゆく果て

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2010/02/04

10021 『これがほんとのやさぐれ人生・・・』 今回取り上げるのは、梁石日『魂の流れゆく果て』 
ビートたけし主演で映画にもなった「血と骨」原作者の
小説を地でいくような自伝的フォトエッセイです。(光文社刊)

 大阪の朝鮮人街、カマボコ工場を営む気性の激しい父親のもとで...

10021 『これがほんとのやさぐれ人生・・・』 今回取り上げるのは、梁石日『魂の流れゆく果て』 
ビートたけし主演で映画にもなった「血と骨」原作者の
小説を地でいくような自伝的フォトエッセイです。(光文社刊)

 大阪の朝鮮人街、カマボコ工場を営む気性の激しい父親のもとで成長。学生時代は思想運動に身を投じ、その後事業を始めたもののあえなく倒産…。 
ヤクザに脅され夜逃げ同然に大阪を出、放浪のすえ東京に流れ着いてタクシー運転手を始め、その体験をもとにして書いた処女作「タクシー狂騒曲」は、これも映画「月はどっちに出ている」となり話題を呼んだ。 

…まさに浮き沈みの激しい人生。儲けた金は酒、ギャンブル、女に湯水のごとく使い、借金しまくっても浪費し続けるという凄まじさ。 
一方で在日というアイデンティティを抱え、思いは祖国の同朋へ向かう。熱い血と欲望うずまく混沌の半生を語るその語り口は、むしろ静かで淡々とすらしていて、それだけに凄みを感じさせる。 

文中、多数のモノクロ写真に写された大阪の街並みは、どこか僕が過ごした東京下町と似ていて、懐かしさと貧しさの記憶を呼び覚まされます(この写真に惹きつけられて思わず衝動買いしたようなもん)。 
かつての遊郭・赤線街の面影を残す家並み、運河沿いに並ぶ貧乏長屋、バラックを背にたたずむ著者の姿に無頼の匂いが漂っている。 

飾りけのない装丁は、波乱の生涯を送った末にたどり着いた著者の無我の心境を表わしているようだ。
 単行本が出てからおよそ十年。本書に収録された写真の風景は今も存在するのだろうか。ドヤ街の簡易宿泊所から難民の集うネットカフェへ。この国はかつての貧しさの記憶を消去するかわりに、新たな貧困の風景を生み出しているように見えるのだが。

Posted by ブクログ

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