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キャプランとノートンの戦略バランスト・スコアカード
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東洋経済新報社 |
発売年月日 | 2001/09/11 |
JAN | 9784492554326 |
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キャプランとノートンの戦略バランスト・スコアカード
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商品レビュー
4.3
5件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
期末期初になると頭を悩ませることがあります。自分の評定についてであります。 人事課は”SMART(Specific/Measurable/Attainable/Related/Time-bound)に基づいてお願いします”、”会社の施策にあった目標を設定してください”とか言いたい放題であるが、会社の施策ってなんだ? お客様第一とかというあの歯の浮くようなセリフか? そんなの聞いたことがないという感じであります。いや、正確にいうと、えらい方々はことあるごとに何かしゃべっているのだけれど私にはあまり響かないという。 翻って自身の業務。今度は、地域本部から拠点のKPIなるものを仰せつかってこれを各課長に割り振ったり月一の報告会なぞをアレンジしますが、こんな目標で本当にこの拠点成長するのか?という疑問を持ち続けてもうだいぶたちます。 でも地域本部に問い合わせても誰もかれもが判で押したように「忙しい」と連呼し、金太郎飴のようなOne-size-fits-allなエッジの効かない目標しか作れないのは大企業病としては当たり前なのかもしれません。 ・・・ ということで、「自分の居場所をより良くするためにはどういう目標がよろしいか」と考えるべく自分で読んでみたのがこちらの作品。 バランスト・スコアカードと訳されていますが、私がよく読むテキストではBSCと略記されます。 で、全社をまとめ上げ、これを個人の評価にも適用でき、企業のVision/Missionを目指すことができるフレームワークがあるのか?というと、はい、それがBSCです、ということです。 BSCは、先ずは戦略やVision/Missionがあることを前提にしています。その前提に基づき、財務、顧客、内部プロセス、学習と四つのカテゴリでその戦略を実行する具体策や指標を考えます。これらの策や指標がカテゴリごとに有機的に結びつくような形を取ります。 例えば地域に貢献するナンバーワン愛されレストラン、みたいなビジョンがあるとします。 財務:粗利、収益性 顧客:顧客満足度、地消地産率、ブランド向上、食材鮮度の向上 内部プロセス:仕入れプロセスの効率化、地元食材のソーシング、未開発流通の開拓 学習と成長:戦略の認知、地方特色の学習、ロジスティックへの知見向上 適当に書いていますが、上記のようなアイテムがウォーターフォール的につながれば完成、ということだと思います。 本書ではそうしたBSCの導入に成功した米国企業・部署が多く収録されています。有名どころですとモービル石油とか、モトローラとかでしょうか。 ・・・ しかしですが、このBSCですが実際は導入はめちゃくちゃ大変だと思います。自分の会社のことを考えるともう不可能。 まずもって経営者の負担が重い。BSCでは全員に戦略を理解させるところから始まります。要は根気良いトップダウンです。よくニュースとかで「全員が経営者」なんて言いますが、現実は末節に分断された職能の中に我々は生きているのであり、そうした人たちにVisionやMissionをかみ砕いて教え諭すことのできるマネジメントはそう多くはないと思います。 出来れば素晴らしいことであろうし、末端社員も会社に貢献しているというエンゲージメントも高まろうかと思いますが、実際にはそこまでしなくとも会社は動くし収益も相応に上がってしまうので導入に至らない可能性が高い。 また、ビジョンやミッションに結び付く各指標や数値目標等をすり合わせるリソースが確保できないと予想されます。 マネジメントは大概忙しいし、その下の人たちも同様だろうと思います。このBSCを事業部でまとめるのか、部門でまとめるのか、その規模にもよりますが、代案は出さないけど批判ばっかりするお偉方が多いと結局すり合わせが利かなくなり、もう完全にぽしゃることが予想できます。 とはいえ、やはり導入できたらきっと素敵なフレームワークです。トップマネジメントと一般事務が同じ目線でビジョンを共有できるなんてすばらしいなと個人的には思います。 ・・・ ということで、評価・評定・KPIに関連するBCSの書物でした。 フィージビリティは低めかもしれませんが、フレームワークとしては有名なようなので、関連業務の方が読んでも損はないのだと思います。 もともと学術書ということなのか、やはり訳が読みづらく感じました。近年の行動経済学とかの訳書とかと比較すると、これはもう訳はプロに任せた方が絶対良いのではと感じた次第です。 ちなみに本を読んでも、自分の会社にどういう目標が必要かなんてことはやっぱりわかりませんね笑 本はあくまでもフレームワークを学ぶものでした。当然ですが。
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BSCについては山ほど解説書があり、書いていることは似たり寄ったりであり、何かスッキリしないモヤモヤ感が残っていた。やはり、提唱者のオリジナルにあたることの重要性を今更ながら再認識させられた。ケーススタディは明らかに古いのだが、現状でも問題なく通用する。と言うよりは、企業の経営上...
BSCについては山ほど解説書があり、書いていることは似たり寄ったりであり、何かスッキリしないモヤモヤ感が残っていた。やはり、提唱者のオリジナルにあたることの重要性を今更ながら再認識させられた。ケーススタディは明らかに古いのだが、現状でも問題なく通用する。と言うよりは、企業の経営上の課題が多岐にわたり様々変化しながら、結果的に一周回って20年前に戻ってきたのかも知れない。
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原題 "The Strategy-Focused Organization" の方が、本の内容を表してはいるかな。 戦略をバランスト・スコアカードを使って組織に浸透させ、成功に導くか、が書かれている。 僕はバランスト・スコアカードを学ぶためにこの本を手に取...
原題 "The Strategy-Focused Organization" の方が、本の内容を表してはいるかな。 戦略をバランスト・スコアカードを使って組織に浸透させ、成功に導くか、が書かれている。 僕はバランスト・スコアカードを学ぶためにこの本を手に取ったので、この邦題で良かったのだが、読み始めたときはどこがゴールなのかわからず迷子になった。 事例含め、丁寧すぎるぐらいじっくりと説明しているので、冗長な感じは否めず、読むのにも時間がかかってしまった。 ただ、バランスト・スコアカードが目指すものは理解できたと思われる。 「成功は、どれだけ従業員が戦略をうまく実行するかにかかっています。」(P.468) という文章があるのだが、意外とここが要諦かもしれない。 きれいな戦略を立てられたところで、実行できないと意味がない。 頭でっかちな戦略を考えかねなかったので、肝に銘じておきたい。
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