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ゴールド 金と人間の文明史
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本経済新聞社 |
発売年月日 | 2001/08/24 |
JAN | 9784532163952 |
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ゴールド
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『リスク』に続くピーター・L・バーンスタイン氏第二弾。「金(きん)」という動脈から歴史を捉える試みが面白い。内容的にはやや散漫で百年単位の出来事が行単位で往来するため混乱する読み辛さはあるが、普遍かつ不変に輝く「金」に対する古今東西の価値観や意味付けが読み取れて興味深い。例えば通...
『リスク』に続くピーター・L・バーンスタイン氏第二弾。「金(きん)」という動脈から歴史を捉える試みが面白い。内容的にはやや散漫で百年単位の出来事が行単位で往来するため混乱する読み辛さはあるが、普遍かつ不変に輝く「金」に対する古今東西の価値観や意味付けが読み取れて興味深い。例えば通貨的価値でいえば兌換性や裏付けが重視されモンゴル帝国の紙幣のほうが優位だったり中世では塩や胡椒と等価に扱ったエピソードは「Gold」の本質的価値と妖美な装飾的価値の差異を突いている。「金は宗教」は然りなり。現代のような情報技術がない世界では、金本位制は国際的共通言語でありチキンレースであったといえようが、ニクソンショックで紳士協定が瓦解した世界は「金(かね)」と「金(きん)」の関係性も大きく変容していった。一刻の狂乱を経て、金はまた本来の住処に戻っていった。 話は変わるが、本書で述べられるニュートンのエピソードは今で言うギフテッドそのもの。もしもう少し早い段階で適切な教育機会を得られていれば、世界はひょっとしたらもうちょっと早めに若しくは先に進んでいたかもしれない。
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◆宝飾品として人々を魅了してきたゴールド。が、その真の世界史的意義は、貨幣の素材・原料の面と、その信用源泉の核であるところに存する。本書は、古代から現代までの、英米他主要国に関する一国金融史に、関係各国の外交・交易などを織り込んで重厚に解説していく◆ 2001年刊。著者はコン...
◆宝飾品として人々を魅了してきたゴールド。が、その真の世界史的意義は、貨幣の素材・原料の面と、その信用源泉の核であるところに存する。本書は、古代から現代までの、英米他主要国に関する一国金融史に、関係各国の外交・交易などを織り込んで重厚に解説していく◆ 2001年刊。著者はコンサルティング会社代表(元投資顧問業者代表)。 副題「金と人間の文明史」が全てを表しているが、それこそエジプト文明から現代までの、金(ゴールド)が社会・経済に与えた影響を広く論じた書である。 もちろん金を定点にした世界史であるが、芸術・装飾品としての金は古代史の一部だけで、当然の如く、中心課題は、貨幣論・金融論、それらの歴史に関わりあるものであって、経済史の限定的部門史の趣きである。 故に、例えば、金融帝国たる英国一国の政治・経済史(世界史の縦の部分)の理解と共に、英国と関係する仏、イベリア半島、時代を下れば印中との外交・戦史といった世界史の横の理解も必要となる。 そういう意味で、近現代(特に19世紀以降)については、一般に世界の各地の関係性を意識した書が多く、他方、経済・金融は、当該国の政治・経済の細かな部分に言及せざるを得ないところ、タテの部分(つまり、関係各国それぞれの一国史)の情報の細やかさに難しさが。 逆に、ローマ帝国やビザンティン帝国、さらには神聖ローマ帝国など、古代から中世までは、各国関係史(ヨコ)で記載されるあたりが、中々難易度の高さを感じさせる。 細かな内容は本書に触れてみた方が良いだろうが、総じて、かように世界史をヨコにもタテにも展開する本書は、歯応え十分の書であり、不十分ながら気づかせられたところも多々ある。 例えば、➀近代の金本位制といっても、厳密な意味で、常に貫徹されていたわけではなく、時には金本位ながら、兌換否定の取扱いをし、そうすることで貨幣の信用性維持を図らんとした場合があったこと(奏効したか否かは別儀)。 あるいは、➁金の流入増大とは、19世紀半ばの米豪や、15世紀後半からのアフリカなどのみならず、ロシアなどからの流入時にも生じたが、それが、即、貨幣量増大⇒インフレといった事態に結び付くわけではなかった点にも意を払うべきところだと気づかされる。つまり、史的には、インフレ現象は多要因であることが明示されていると。 兎も角、再読必至の重厚なノンフィクションである。
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原題の副題が"THE HISTORY OF AN OBSESSION"(強迫観念の歴史)というのは実に皮肉が効いている。本文中でも繰り返し問われるように、この本のテーマは「金を所有した者たちの歴史」というよりは、「金に所有された者たちの歴史」だからだ。貴方がこ...
原題の副題が"THE HISTORY OF AN OBSESSION"(強迫観念の歴史)というのは実に皮肉が効いている。本文中でも繰り返し問われるように、この本のテーマは「金を所有した者たちの歴史」というよりは、「金に所有された者たちの歴史」だからだ。貴方がこの本から学べば、歴史に登場する人々のように富に取り憑かれる(be obsessed)のを避け、真の意味で豊かな人生を送れるかもしれない。
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