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エチオピアからの手紙 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | 内容:破水. 重い陽光. 活火山. 木の家. エチオピアからの手紙 |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 2000/03/10 |
JAN | 9784167545055 |
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エチオピアからの手紙
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エチオピアからの手紙
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商品レビュー
3.9
7件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
群馬出身。先生に借りて初めて読んだ。 これは読み方の態度の問題なのだが、最近はゆっくり、悪く言えばだらだら本を読むことが多々あった。ほどほどの集中力でずーっと読んでいた感じ。 今日の午前中に先生に激しく叱咤されて、流れるように文章を読もうと思って、できるだけ集中して読んだ。 それができたのが四作目「木の家」、そして表題作「エチオピアからの手紙」。後戻りせずにノンストップで読んだから細かい設定とか抜け落ちているはずなのにとても鮮明にいま思い出せている気がする。 「木の家」は死の近い末期癌患者だけを集めた病棟の担当になった医者の話で、とてもとてもよかった。死ぬと分かっていて処置をほどこす医者の気持ちをすごい受け取れた気がする。全編通して医者が患者を通して人の死と対峙する話が並べられ、また読みたい作家となった。
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破水は圧巻でした。 著者のデビュー作だそうです。ただでさえ硬質な南木さんの文体が、若さゆえに更に肩に力が入り”如何にも”と言う感じの文学的な文章です。しかし一方で、推敲され尽くし、完成された文章でもあります。生硬だけど初々しく、清潔感に溢れる文体です。 全ての作品が、医師を主...
破水は圧巻でした。 著者のデビュー作だそうです。ただでさえ硬質な南木さんの文体が、若さゆえに更に肩に力が入り”如何にも”と言う感じの文学的な文章です。しかし一方で、推敲され尽くし、完成された文章でもあります。生硬だけど初々しく、清潔感に溢れる文体です。 全ての作品が、医師を主人公に患者の死を取り扱っています。特に何作品かは、既に治癒の望みの無い患者に対し、積極的治療を排し、安楽に死を迎えさせるかに腐心する医者を描きます。 医者である南木さん自身が悩んで来られたテーマなのでしょう(南木さんはその後、鬱病にかかってしまいます)。明確な答えは有りません。でも、葛藤の中で、これが正しいのだというあやふやな確信のようなものが感じられます。 作者が描くべき事を描いた、そんな思いを感じる作品でした。
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南木圭士「ダイヤモンドダスト」で第100回芥川賞受賞するまでのデビューからの作品集。文学界新人賞「破水」、87回芥川賞候補作「重い陽光」、88芥川賞候補作「活火山」、92芥川賞候補作「木の家」、94芥川賞候補作「エチオピアからの手紙」。末期の癌患者の死を日常的に受け止めざるを得な...
南木圭士「ダイヤモンドダスト」で第100回芥川賞受賞するまでのデビューからの作品集。文学界新人賞「破水」、87回芥川賞候補作「重い陽光」、88芥川賞候補作「活火山」、92芥川賞候補作「木の家」、94芥川賞候補作「エチオピアからの手紙」。末期の癌患者の死を日常的に受け止めざるを得ない若き医師たちの苦悩とあきらめを描ききった短篇五篇。 デビュー作「破水」では「腹腔の内側に疎らに張りめぐらされた哺乳類の雌ならどんな種にもそなわっている下等な神経網を介してかろうじて体感されるくぐもるようなリズムと、ゆるんだパッキンの生み出す音が完全に同期している」と、もってまわったうざい比喩表現をしているが、後の作品では洗練されてきている。 自身の体験をベースにしているので話にリアリティがあるが、死に疲れ、死をつき詰めすぎている。この作家の神経はいずれまいってしまうだろうなと感じさせる。後にパニック障害と鬱を発症するらしいが、既に文章にでているような気がする。
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